story-33.＊増田side ページ34
＊＊＊＊＊＊
増田side
カメラマン「いい写真が撮れました！！」
ライターさんもカメラマンさんもホクホク顔で、予定よりも随分と前倒しで撮影が終わった。
増田手越「「お疲れ様でしたー」」
スタジオから鼻歌…というかそれなりに本意気に歌を歌いながら楽屋までの廊下を歩く。
増田「♪〜」
手越「あ、それあれじゃん。♪〜♪」
時折手越がハモってきて最高に気分がいい。
ちょうど二曲分歌い終わった時に楽屋に到着した。
二曲目のサビをまた口ずさみながらスマホを手にするとメッセージの到着を知らせるマークがついていた。
アイコンをタップしてメッセージを確認する。
Aまっすー…
あたし車の中に忘れ物してないかな?
増田ん?
気づかなかったな。家に帰ったら見てくるね^_^
なに忘れたの?
Aフットサルシューズ…
増田結構でかいな。笑
了解。また連絡するね^_^
右手でスマホを触りながら、左手で口元を触っていると、なんとなく目線を感じて顔を上げる。
増田「ん？」
リュックを背負ってソファの近くに立っていた手越と目が合う。
手越「んー？…いや？」
なにを悩んでいるのか首をひねる手越につられて、思わず俺も首をかしげる。
手越「…ま、いいや！俺帰るね！まっすーばいばい！」
増田「ん。おつかれー」
ひらひらと手を振り、見慣れたキーホルダーが揺れる手越の背中を見送った。
静かになった楽屋で、ふうっと一息つき、
「帰ってから駐車場。帰ってから駐車場」
頭の中で何度か唱えてからスマホをポケットに入れる。
増田「さて、俺も帰ろ」
story-34.＊増田side→←story-32.＊増田side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：prco | 作成日時：2018年2月7日 23時
