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「イデアー！元気だったか！」
「ヒッ！…って、A氏！？」
そうそう、こういう反応が見たかったんだ。
僕が所属していた部活は、ボードゲーム部。人数はめちゃくちゃ少ないけど、イデアとアズールの2人は寮長だ。そう考えたらこの部活不思議だなぁ。
「はぇ、そうだったんだ…」
「まあね。で、この半年間アズールにはどれだけ勝てた？」
「…ぼちぼちでござる」
聞けば、アイツはサイコロの出目を手首の振り方で調節できるようになったらしい。コワ。
「運ゲーとは…？」
「それなぁ」
イデアが落胆するのも無理はない。肩にそっと手を置いた。
「僕がなんですって？」
「フラグ回収はやっ！」
「おぉ…噂をすればー」
アズールって真面目に部活に出るタイプだったんだ。
「失礼な、僕はちゃーんと部活に出ますよ」
「エスパーか！？それとも契約書のアレか！？」
「契約書？…あーあれはもう…」
え？
「全部お亡くなりになったんだとか」
「まじで？」
コイツに限って自分から捨てる、なんてことはしないハズだけど。
「蒸し返さないでくださいよ、ようやく立ち直ってきたんですから」
「はいはい、また今度聞かせてよ」
「絶対話しません」
ジェイドにでも聞こう。
騒いでる間にイデアがゲームの準備をしてくれていた。
「おートランプかー」
「いいですね、僕の得意分野だ」
「A氏が帰ってきたから、久しぶりに」
僕は、凝ったゲームよりもオーソドックスで、心理戦をしたり頭を使ったりするようなゲームが好きだ。多分、それを汲んでくれてのことだろう。
「じゃあ…最初はババ抜きで！」
半年ぶりの一発目はこれだ。
いざ勝負！
「アズールつよい」
「おれつえーよくない…」
「心理戦で負けたらオクタヴィネル寮長の名折れです」
結果、2人ともアズールに惨敗。
やはり勝てないのか…！
「次、つぎだつぎ！大富豪！」
惨敗。なぜだ。
「次、チェス！」
「トランプは！？」
「諦めた！」
「ふふふ、どれでもどうぞ」
「チェックメイト…っしゃあ！」
「くっ…」
「さすが先輩でござる！」
すごく悔しそう。ものすごーく悔しそう。
そんなアズールを見れて大満足。
……やっと勝てた。でもまだ1勝2敗で負け越してる。
「まあ？これが年の功ってやつよぉ」
でも今日くらいは盛大に威張らせてもらおう。
「…これで終わったとお思いですか？」
異様な雰囲気にイデアと2人でガタガタ震えだす。
「まだ僕が勝ち越してますが？」
結局負け越した。
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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (
レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しあ | 作成日時：2021年2月28日 20時
