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「…というわけで、いいですか?」
今、僕は、お願いヴィルさんしている。いや、ただの頼み事なのだが。
「今日の仕事は終わったのね?」
「はい。完璧です!」
「ならいいわ。それよりも…いつまで敬語なの?」
それはもちろん貴方の気迫に負けそうだから。
 …とは死んでも言えない。後輩に怖気付いていると認めたら負けだ。だから僕が答えるのは、
「敬語使いたいので」
の一言。それ以上の詮索は受け付けない。
 もうヴィルさんはホントに眩しいから。目にいれたら、目が爆発するんじゃないかと思う。いや、冗談。
「ああ、よく分かるよその気持ち。ヴィルの美しさには、皆がひれ伏すからね」
そう言うのは側近のルークだ。いけいけルーク!そのままこの話を流してくれ。
「アンタが出てくるとややこしいのよ。やめて」
「おや…分かち合えると思ったのだが」
分かち合えはしない。多分絶対に。
「まあ、今日はお疲れ様。ムシュー・家政婦」
「ありがとーございます」
家政婦したくてやってるんじゃない。
 彼のネーミングセンスにはツッコむべきではないと思い、僕はオンボロ寮を出ようとした。
「あれ、A!こんな時間にどこ行くんだ?」
む。ここで呼び捨てにしてくる奴は、
「カリム…」
金持ちのボンボンだ。いつでも明るくてポジティブで警戒心のない。どうやったらこんな奴が、この学園に来るのか理解できない。どう回避しようか悩んでいたら、後ろから従者が飛び出してきた。
「カリム、4年の先輩くらい敬語を使え。A先輩、失礼します」そう言って2人で退散していった。カリムには、話しかけてくるなら昼にしてほしい。
 なぜなら、今から僕は4年の友人に会いに行くのだから。


 やってきたのは、夜のサバナクロー。趣があっていいところだと思う、寮生の気性の荒ささえのぞけば。
「あ?ディアソムニアがなんの用だ」
「喧嘩なら高く買い取ってやるぞ?」
……困るなぁ。
 たかが3年連続で負けてるからって、僕にまで当たらないでほしい。みんなして早とちりしすぎだ。ここの寮長は一体誰なんだ。
 まあ、遠くでこちらを観察している賢い奴もいるが。
「おい…コイツはお前らが勝てるような奴じゃあない。勝てない喧嘩はするんじゃねェ」
「へぇ、寮生の躾はちゃんとしてるんですね、レオナ先輩」
出てきたのは、ここの寮長、後ろにはラギーもついている。寮長のお出ましとあって、急に大人しくなった寮生たちは、レオナのための道を作る。
「何の用だ?」

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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しあ | 作成日時:2021年2月28日 20時

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