13 ページ13
無事に課題から逃げおおせることができた。監督生には悪いことしたけど、グリムには思ってない。これは本当。
まあでも、これからユウが動物言語学の時間はやらなきゃいけない。グリムがそもそも動物だし、ユウくんはできない。だから適任なのだけど。
触る、というか触れたらいいのか?どういう意味なんだろう?トレインの理屈だと触れるようになれば、動物も心を開いてくれるとのこと。わけがわからない。
しかしどうやって逃げるか考えないと。そもそも、動物言語も喋ったことがないし。
さて、今日の至上命題はモストロ・ラウンジに行くことだ。ついでに今日のごはんもそこで済ませてしまいたい。
というわけで、オクタヴィネルに向かう。
海の中、一見するとファンシーで綺麗なこの寮の長は、アズールなのだ。慈悲深さと計算高さが渦巻いて、寮全体に陰がさしている。それがここに奥行きを感じさせる要因であり、魅力である。
カフェへの道中、ケイトを見つけた。あっちも僕に気付いたようで、話しかけてくれた。
「久しぶりーAセンパイ♪」
「ケイト、相変わらずだね」
「まあねー、記念に1枚撮ってよ」
もちろん了承。自撮りすら彼の隣に入って、キメ顔をかます。
「よし、#久しぶりの再会#センパイ#NRC4年生#実習お疲れ様っと」
「マジカメか、バズれー」
「どーだろ?ツノでバズるかもね」
ケイトとは、幼なじみである。たまたま家が近かったからケイトが小さい頃から知っている。だから彼が入学した時は、真っ先にお祝いした。寮は違ったけど。
そんなケイトとバイバイして、入店する。
…他の学校には絶対に無いだろうな、こんなとこ。そう思ってあたりを見回す。結構お客さんは入っている。さすがアズールとしか言いようがない。
「あ、アロワナくーん」
「や」
手を上げて返す。1人だからカウンター席に入った。さっそく目の前にフロイドが来たから、注文する。
「んー、おすすめで。あとアレも」
「りょーかい」
内装はさることながら、調度品にまでこだわっていることがわかる。でも、海らしさというか、海出身の彼ららしいデザインだ。
いいなぁ。
僕には、故郷と呼べるところがないから。
「おまたせぇ、日替わりセットでぇす」
「おぉ、フロイドがつくったの?」
「そぉ」
今日はやる気があったか、気分がよかったのか。ともかく、ダークマターみたいなあの料理が出なくてよかった。
「あとハイ、ハーブティー」
僕の1番好きなメニューがこれだ。
46人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しあ | 作成日時:2021年2月28日 20時