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 無事に課題から逃げおおせることができた。監督生には悪いことしたけど、グリムには思ってない。これは本当。
 まあでも、これからユウが動物言語学の時間はやらなきゃいけない。グリムがそもそも動物だし、ユウくんはできない。だから適任なのだけど。
 触る、というか触れたらいいのか?どういう意味なんだろう?トレインの理屈だと触れるようになれば、動物も心を開いてくれるとのこと。わけがわからない。
 しかしどうやって逃げるか考えないと。そもそも、動物言語も喋ったことがないし。
 さて、今日の至上命題はモストロ・ラウンジに行くことだ。ついでに今日のごはんもそこで済ませてしまいたい。
 というわけで、オクタヴィネルに向かう。
 海の中、一見するとファンシーで綺麗なこの寮の長は、アズールなのだ。慈悲深さと計算高さが渦巻いて、寮全体に陰がさしている。それがここに奥行きを感じさせる要因であり、魅力である。
 カフェへの道中、ケイトを見つけた。あっちも僕に気付いたようで、話しかけてくれた。
「久しぶりーAセンパイ♪」
「ケイト、相変わらずだね」
「まあねー、記念に1枚撮ってよ」
もちろん了承。自撮りすら彼の隣に入って、キメ顔をかます。
「よし、#久しぶりの再会#センパイ#NRC4年生#実習お疲れ様っと」
「マジカメか、バズれー」
「どーだろ?ツノでバズるかもね」
ケイトとは、幼なじみである。たまたま家が近かったからケイトが小さい頃から知っている。だから彼が入学した時は、真っ先にお祝いした。寮は違ったけど。
 そんなケイトとバイバイして、入店する。
 …他の学校には絶対に無いだろうな、こんなとこ。そう思ってあたりを見回す。結構お客さんは入っている。さすがアズールとしか言いようがない。
「あ、アロワナくーん」
「や」
手を上げて返す。1人だからカウンター席に入った。さっそく目の前にフロイドが来たから、注文する。
「んー、おすすめで。あとアレも」
「りょーかい」
内装はさることながら、調度品にまでこだわっていることがわかる。でも、海らしさというか、海出身の彼ららしいデザインだ。
 いいなぁ。
 僕には、故郷と呼べるところがないから。
「おまたせぇ、日替わりセットでぇす」
「おぉ、フロイドがつくったの?」
「そぉ」
今日はやる気があったか、気分がよかったのか。ともかく、ダークマターみたいなあの料理が出なくてよかった。
「あとハイ、ハーブティー」
僕の1番好きなメニューがこれだ。

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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しあ | 作成日時:2021年2月28日 20時

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