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純粋な人 ページ45
「取り消して下さい...」
まさか私が言い返してくるとは思わなかったのか
「えっ...ちょっと」
「なに...？」
「泣いてない？」
少し慌てた様子で顔を見合わせる彼女達
「チャンミンはそんな人じゃありません。
あなた達は...彼の事をどれだけ知っていてそんな事を言ってるんですか...？」
黙ったまま何も言わない彼女達に
私は震える声で続けた
「何も知らないのに...
彼の事何も知らないのに、勝手な事言わないで下さい！」
言い終わると
痛い程の視線を浴びながら社食を後にした
「あー、もうっ！信じられない！！」
逃げるように入った更衣室
そこで私は思いっきり叫んだ
いくら三崎さんを思ってやった事だとしても
あんなの絶対間違ってる
我慢できずに言い返した私も
社会人として間違ってるかもしれないけど
許せなかった
アイツの悪口を言う彼女達が
アイツは軽い男なんかじゃない
アイツは誰よりも一途で...
純粋な人
だからこそ傷付いて
過去には
人を避ける様な格好をしていた時期もあった
何も知らないくせに...
「何も知らないくせにーっ！！」
誰もいない更衣室に
私の声だけが響く
「ふぅ...スッキリした」
叫んだら少し気が晴れた
私は今後の仕事に影響が出ないよう
いつもより長めに歯磨きをして
丁寧にメイクを直し
「よしっ！」
いつものように両頬をパンパンッ！と叩いて
バックルームへ向かった
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作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
