アイツの好きな水着 ページ11
かき氷を食べ終わった途端
なぜか急にお腹が痛くなってしまった私
あの後、優しいかながくれたかき氷を
少し食べただけなのに...なんで？
心配してくれる皆を涙目で海へと見送って
私はトイレへ急いだ
てゆーか、この濡れたラッシュガードで
お腹が冷えたんじゃないの？
はぁ...
なんとか無事に危機を脱出した私は
ヨロヨロしながら自分達のパラソルへ戻った
そこにいたのは市川とアイツ
二人並んでパラソルの下に座っていた
そうだ！後ろから驚かしちゃお(笑)(誰？子供かっ！って言ったの)
気付かれないよう
静かにパラソルに近付くと
「おい、見ろよあの子。すげーそそられるな」
市川がある女の子を顎で指し示した
どれどれ？
...え？市川ってああいうのが好きなの？
かなり意外...
アイツは...？
アイツも好きなの？あーゆーの
「僕は正直
あんな派手な水着は好きじゃありません」
・・・ほっ、よかった
それにしても今時、あんな岡本夏○みたいな
キラキラしたハイレグの水着を着てる人いるんだ
「じゃあお前ならどんな水着がいいんだよ？」
え？それ聞くの？
でもちょっと気になるかも
「そうですね...僕なら」
僕なら...？
私はフリルの付いた
水玉模様のビキニなんだけど...
「あっ、あの人みたいな
シンプルな水着がいいですね」
「シンプルって、あそこの黒いビキニ？」
「そうです。あの水着はスタイルがよくなきゃ着れないですよね？ああいうのがいいです。
それにあの人はスタイルもいいから僕の理想にぴったりですね」
そうなんだ...
アイツがあんなに
大人っぽい水着が好きだったなんて知らなかった
しかも理想にぴったりって...
だけど考えてみれば
私の前に付き合っていた城ヶ崎先生は
5歳も年上だったし
すごい美人でスタイルも良かったな...
何だか急に
自分の子供っぽい水着が恥ずかしくなった
やっぱりラッシュガード着ててよかったかも
はぁ...
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作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
