深愛20 ページ20
まさかAに見られているとは
思いもしなかった俺は
道端に蹲る女性がかつての恋人唯だと知って
慌てて車に乗せた
「送るよ」
助手席に座り
こっちを一瞥して口を開いた唯
「ありがとう、ございます...」
彼女があんな所で蹲っていた
それは恐らく重い生理痛のせい
過去にも何度か目にした事がある
彼女がシートベルトをしたのを確認して
車を発進させた
「病院は？行ってないの？」
あまりにも辛そうで
一度だけ受診を勧めた事があった
もちろん、付き合っていた頃
「...大丈夫です」
何が"大丈夫"なのか
受診したから"大丈夫"なのか
それとも受診する程でもないのか
素っ気ない返事をする唯を前に
ため息が溢れそうになる
確かなのは彼女は今
俺との会話を望んでいない事
それから家に着くまで
ひたすら前を向いて座る唯に合わせて
俺も押し黙ったままで
「ありがとうございました」
ようやく彼女が口を開いたのは
実家である彼女の家に到着した時だった
ガチャ...
こちらに背を向け
ドアノブに手を掛けた彼女に俺も口を開く
「こっちこそ
助かってる、唯が来てくれて」
「・・・・」
唯の動きが止まった
ホントに、助かってる
来てくれたのが唯で良かったと
そんな風に思う程に
「...三宅さんの、頼みだったので」
三宅さんの...
「ん...」
「じゃあ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
結局まともに顔も合わせないまま
彼女は家へ入っていった
Aが眠れない夜を過ごしているなんて
まして別れを切り出されるなんて
そんな事思ってもみなかった
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神鹿(プロフ) - 見つけられました！ありがとうございます！ (2021年9月2日 23時) (
レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - 神鹿さん» 神鹿さん、私の作品ページから飛べませんか？出来ないようであれば神鹿さんの設定R18作品を読めるように変える必要があります。 (2021年9月2日 8時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
神鹿(プロフ) - スミマセンが 別部屋へは どうやったら読みに行けますか？ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - はるさん» はるさん、嬉しいお言葉のオンパレード！感激です。長らく放置していて気がかりだったお話を完結できて、私もほっとしています。一緒に楽しんで下さり、こちらこそありがとうございました。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 最後まで、ドキドキしながら読ませて頂きました。ありがとうございました。amiさんの言葉使いが大好きでした。終わり方も、ほっとする？爽やかな？心が明るくなる様なエンディングで、何度も読み返したい作品です。本当にありがとうございました。 (2021年8月30日 10時) (レス) id: 533b71ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2017年9月18日 12時
