アイツの日記帳7 ページ28
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久しぶりに感じたレイの温もり...
あったかくて柔らかくて、初めて抱いた時と全然変わってなくて、まさかまたレイとこんな時間を過ごせるなんて夢にも思わなかった。
勇気を出して捲ったページ
ギュッと閉じていた目を
恐る恐る開けて見えたのは、そんな文章だった
「これって...」
ドキドキと心臓が早鐘を打ち
日記帳を掴む指先は
びっくりする程震えているのに
目の前のページから、目を逸らせなかった
僕より年上なのに、今にも泣きそうな顔で僕を見上げるレイは本当に可愛かった。
「や、だ...」
かと思えば、いつの間にか僕をリードしていて堪らなく僕を夢中にさせる。
そんな可愛いくて大人なレイと、この先もずっとこうして二人だけの時間を重ねていきたい。
こうしてって事は
この日記...
先生が隣にいる状態で書いたの...？
もしかして...
あの資料室で見たキスマークが
これ、なの...？
アイツと先生、二人だけで過ごした
幸せな時間の直後に書かれたであろうこの日記は
私には哀しいくらい
アイツの愛が溢れていて
アイツが先生の事を「可愛い可愛い」と言う度
胸の奥がズキンッ！と激しく音を立てた
「私だけじゃ...なかったんだ」
アイツが「可愛い」を連発するのは
でも...そうだよね
「可愛い」を連発するのはアイツの癖だから
ショックで勉三になるくらい
先生の事は本気だったんだもん
そんなの、当たり前か...
「フフッ...(笑)」
笑っているはずなのに
なぜか目の前の日記帳が滲んで
見えなくなっていく
「...ッ」
過去は過去
それがあるから今のアイツがいる
でもこうも私と同じように
「可愛い」を連発されると...
これ以上読めなくて
溢れる涙を拭い
読んでいた日記帳を閉じようとした時だった
「お待たせしました、Aさん。
もう日記読んじゃいましたか？(笑)」
アイツが笑顔で部屋に戻ってきた
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作者名：ami
| 作成日時：2015年6月27日 10時
