愛しい紅い華 ページ36
久しぶりにみなと会った翌日
早番で出勤した私が
ロッカーで着替えていると
「おはよう、A...」
眠そうな顔をしたあやが出勤してきた
「おはよう(笑)」
まだまだ半分寝てそうな眼で
ロッカーを開けるあや
「ねぇ、A」
「なに？」
「仕事もう慣れた？」
入社して約一ヶ月
私を含め、フロントサービス課に配属された
全ての新入社員が
先輩社員とのマンツーマンの教育期間を卒業し
めでたく一人立ちをした
「まぁまぁかな...」
「ふぅ〜ん」
まだまだわからない事だらけの仕事
不安もあるけど、それでもお客様に
「ありがとう(笑)」
そう言って喜んで貰えると
この仕事を選んでよかったなって思う
「あやは？」
「私は...」
「私は？」
「とにかく眠い！！」
「...プッ(笑)」
6時から仕事が始まるこの勤務
今は朝の5時半
「ふぁ〜」
可愛い顔が
台無しになる程の大欠伸をするあやの隣で
確かに眠いかも...
なんて考えていたら
「...あっ！」
鏡に映るはだけたシャツの胸元に
昨夜アイツがつけたキスマークが見えた
「なにっ！？」
突然上げた私の大声に
眠そうにしていたあやの眼が大きく見開く
「なっ、なんでもないっ！」
バッ...！
はだけた制服のシャツを慌てて閉じた
「...そう？」
「うん...！」
昨日、一之瀬さんと一緒にいるアイツを見て
私の胸に芽生えた小さな不安は
たった今隠した
ポツンと小さく咲く、愛しい紅い華に
アイツが変えてくれた
「Aっ...好きだよ」
私を求めるアイツの腕の中で
大丈夫
不安に感じる事なんて何もないんだって
心からそう思えた
それに、正直昨日はアイツのビックリ発言で
それどころではなくなったし
「・・・・」
スカウト...受けるのかな？
でもスカウトを受ける理由が嬉しいよね
私との結婚資金の為にって...(笑)
「ねぇ、A...」
「なに？」
「なに一人で笑ってるの？」
「え？」
「・・・大丈夫？」
制服の上着を羽織りながら
アンタ頭大丈夫？
みたいな感じで
私の事を冷めた瞳で見つめるあや
・・・その顔
相変わらず、正直だよね
「ところでさぁ...今度同期の何人かウチに泊まりに来るんだけど、Aも来る？」
入社して間もないけど
ホントに仲がいいウチの同期
そんな楽しそうな集まり
もちろん
「行く行く！(笑)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 527人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ami
| 作成日時：2014年2月1日 23時
