新婚旅行14 ページ14
その後もビーチでのんびりすごし
3時頃には一旦ホテルへ戻った
今日はビーチからサンセットを見る為
軽くシャワーを浴び支度をして
「行こっか(笑)」
「はい(笑)」
再び外へと繰り出した
日没までまだ少し時間があったので
ワイキキのメインストリート
カラカウア大通りをプラプラと歩いていたら
ザアァー...
突然雨が降り出した
ハワイの10月は雨季
スコールだった
「ちょっと濡れちゃいましたね」
「うん」
急いで近くの店の軒下に避難すると
「スミマセン、日本の方ですか？」
後ろから突然声を掛けられた
振り返るとそこには一人の白人男性
彼は私と目が合った瞬間
「ワオー！アナタスゴくキレイですね」
流暢な日本語でそう言い
ごく当たり前の様に
持っていた花を私の髪につけた
「「！？」」
グイッ...！
慌てて私の手を掴み
自分の方へ引き寄せるアイツ
そんなアイツに構わず
男性はニコニコしながら続けた
「アナタのカノジョですか？とてもキレイ。
ワタシのカノジョもニホンジンです」
なるほど...
だから日本語が上手いのか
・・・じゃなくて
もしかしてこの人
「ジツはワタシ・・・」
その男性は、自分はボランティアで
募金活動をしているのだと説明し出した
やっぱり...
多分彼は詐欺師
ワイキキでは日本人相手にボランティアを装って
募金をお願いする詐欺があるから
注意するよう
ガイドブックにもネットにも書かれていた
「ミナサンこんなにボキンしてくれました。
ぜひオネガイします(笑)」
彼が見せてくれたリストには
ずら〜っと日本人の名前ばかり
しかもみんな同じ様に20ドル募金してる
募金に20ドルってかなり大金
日本人だけが一律20ドルも募金するなんて
おかしい
明らかに詐欺だとわかった
当然アイツも気付いていたらしく
「すみません
現金持ち歩いてないので、ごめんなさい」
一言謝ってその場を立ち去ろうとしたら
その男性があり得ない行動をとった
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作者名：ami
| 作成日時：2013年9月10日 11時
