ツラい時側にいてくれたのは…2

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『…った…』

おなかの痛みで目が覚めた。

時計を見ると昼前でよく寝たなぁと思いながら痛むおなかをさする。

ふぅ、と一息ついてからなんとか起き上がり、ココアを入れてソファーへ。

携帯を見るとてっちゃんから、今日は無理しんでゆっくり休むこと！とLINEが来ていた。

本当は持ち帰った仕事をやろうかと思っていたけど、てっちゃんに言われてしまったし体調も良くないからやめた。

ソファーでココアを飲んでいたら気持ちよくなってしまい、そのまま夢の中へと向かってしまった。


『さむ…』

やってしまった…

身体が冷えてしまったし、なによりクラクラして気持ち悪い。

吐くほどではないがトイレに行き、なんとかベッドまで辿り着き、そして倒れこむように布団に入ったが、クラクラしているのは変わらない。

『最悪…』

ポツリと呟き目を瞑った。


ガチャガチャ、バタン、パタパタパタパタ…

ガチャ

て「A！」

『…てっちゃん？』

て「A、体調は？顔色悪いやん！
ご飯は？薬は？」

『てっちゃん出張は？明日まででしょ？
なんでいるの？
…あれ？待って？』

会話になっていない事に気付いたが、なぜ明日帰ってくる予定のてっちゃんが目の前にいるのか理解ができなかった。

て「Aが心配だから出張はパパッと終わらせて帰ってきた！
明日は元々移動日だったからさ、急いだら帰ってこれたの！」

『そうなんだ…ありがとね
仕事はどうだった？上手くいった？』

て「うん！契約もとれたし…って！違う！
Aの体調は？」

『えへへ…見ての通りダウン…』

て「クラクラしてるでしょ？
足高くするよ？
ご飯とか薬は？」

『ココアしか飲んでなくて、薬も飲めてないの…』

て「ゼリーかプリンなら食べれそう？」

『プリンなら食べたいかな』

て「よし！持ってくる！」

そう言ってプリンと薬を持ってきてくれた。

て「プリンはさ東京駅に売ってて、急いでたから有名な混んでるお店では買えなかったんだけど、これも美味しいって店員さんが言ってた！」

『ふふ、ありがと！…おいし！』

て「だら！？試食して美味しかったから決定って買ってきた！
急ぎすぎて10個入り買っちゃったから毎日プリン生活やけど(笑)」

『毎日プリン食べられるなんて幸せだね〜』

プリンを堪能して、薬も飲んだから一緒に眠る事にした。

私にはてっちゃんが側で笑わせてくれる事がなによりも特効薬だよ、なんて恥ずかしいから言わないでおくことにした。


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