婚約者から愛される方法【五条悟】

気持ち ページ10

貴方「あれ…どうしたの悟くん！
雨降ってるのに！」




悟「帰るぞ」




貴方「え？
お姉ちゃんは」




何も言わずに私の手首を掴んで、車に押し込む。




貴方「悟くんどこいくの？」



悟「家まで」



「畏まりました」




なんだろう。




貴方「悟くん…もしかして気にしてるの？」




悟「自惚れんな」




貴方「なら車降りる」




私はドアに手をかける、




悟「大人しくしろ」



その手を強く握られてシートに引っ張られる。




貴方「…いっ」




頭を強くぶつける。




悟「あ…」




貴方「大丈夫だよ、」




お姉ちゃんにはこんな事しないんでしょ？
天と地の差というやつかな。




「到着致しました、御手をどうぞ」




貴方「申し訳ありません、
ここまで送っていただきありがとう御座いました」




「！！いえ、こちらこそ」




私は頭を下げて車を見送る準備をする。





悟「何突っ立ってんの」




貴方「え？悟くん見送るから」




悟「は？今日ここ泊まる」





彼はとても優しい人だ。
だから1つでも弱い部分を見せたくなかった。
例え私が嫌いでも、





貴方「…車出してください」




悟「は？」




貴方「私と悟くんはもう婚約者じゃないから。
こういう事は……いいよ」




運転手さんに「お願いします」と言って、車を見送る。





貴方「バカだな……ホント」





涙が溢れていく。
心が傷ついて痛い。




素直に嬉しいって言えば良かったのに。






貴方「誰か…助けて…っ」





今更…弱い部分なんて見せられないよ。

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