婚約者から愛される方法【五条悟】

守る ページ11

貴方「【散れ】」




自分にかかる血液。
生臭さ、込み上げる圧迫感。




貴方「ケホケホっ！！」



「A様！」



「さぁこちらへ！」




呪力と神力を持ち合わせる事は素晴らしい事だと祀り上げられ、期待された。



「薬でございます」



貴方「ありがとう御座います」




神子として、呪術師として人を救うことを教えられた。
だから人を怨む事を知らない。
忌み嫌う事を悪とされ…弱みを握られるのを恥とされた。




「A様…これ以上はお止しくださいませ」



「旦那様に見つかってしまえばお叱りを受けます」



「安静になさってください」




そうやって創られたのが私だ。
完璧な婚約者を持ち、これ以上にないくらい幸せな者。




貴方「大丈夫ですよ…」




そう思われてた。
お姉ちゃんと悟くんが結婚するという噂が周り、ここまで来て嫌味を言う方も増えた。




私の勢力を下げる為に。




「神主様！！大変です！
三ノ宮家のお嬢様が！」



貴方「伺います」



「いけません！また嫌がらせを」



守る者はいつだって強者じゃないといけない。
どれだけ嫌がらせを受けようが、言われようが笑顔を絶やしてはいけない。



貴方「三ノ宮様にご挨拶致します」



真美「あら、居たんですの？お父様が五条家に捨てられた貴方に会いにいけと仰ったから」




三ノ宮家は私が生まれる前まで、我家より上にいた。
けど私の存在が一変させた。




真美「ホント捨てられた理由が分かりますわ？
しかもお姉様に取られるなんて…ククク」




貴方「御用はそれだけでございますか？
私も忙しい身分でございますので」




「A様！」




頭からお茶をかけられる。




真美「あら、ごめんなさい？
そこらへんのバケツと間違えましたわ？」



貴方「いえ、冷えていた身体が温まりました。
感謝いたしま…」





頬を叩かれた乾いた音が響く。




真美「あらごめんなさい？
不細工な顔っ！！きゃっ！！」




目の前にいたお嬢様が座敷の奥に飛ばされる。




「どーされたい？三ノ宮真美…」



大男が彼女の首を持って締め上げる。




真美「かぁっ…「さ、悟くん！」がはっ！」





彼の手を叩いて、彼女の前に立つ。

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