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星9つ ページ9

時透視点



僕は、Aのことをあまり意識して無かった。




あの子のことを意識するようになったのは、確か、前の合同任務の時から。
たった半日、情報収集のために一緒に行動しただけでうんざりした。
困っている人に見境なく声を掛けるから、全く進まない。





強くなさそう、めんどくさい、ヒーロー気取り。
それがあの子に最初に感じたことだった。




でも、それは簡単に崩れる。




深夜、鬼の強襲。血気術で森まで飛ばされ、それぞれ鬼を討つために刀を構える。
僕の方はすぐに終わったけど、あの子の方は音が止まない。





本当に強くないんだな。
呆れてしまって少し目を離した時、ゴキッという嫌な音が聞こえてきた。
目線を戻すと、鬼は意識が無いみたいで、あの子が短刀で頸を斬った。





「残念ながら、少し遅かったですね。」




いつもなら、すぐに忘れる。
だけど、なかなか忘れられなかった。月明かりの下で、意地悪そうに笑ったAを忘れたくなかった。







だからこそ、今の状況で何もしないAに違和感があった。




鬼は攻撃のことごとくを元は隊士のものであろう日輪刀で受け流し続けている。頸を狙うこともできない。




「A!」



何度呼んでもニコニコと立っているだけ。
刀を鞘から抜くこともしない。
どうしようかと考えていると、鬼が何かを見て動揺した。
その一瞬の隙に、頸を狙うけど斬れたのは長い髪だけだった。





「お前ッ!!それ以上その姿で続けるなら、今すぐ頸を斬るぞ!!」




目の前から聞こえてくるAの声。
今度は僕が動揺する番だった。

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☆カペラ★ - こんばんは、これめっちゃ良い話ですね!ハマりました!!時透君カッコいい!!更新頑張ってください! (2020年1月14日 21時) (レス) id: 04526cdaa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コゲパンです。 | 作成日時:2019年9月7日 23時

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