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星41個 ページ41

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見えるのは見慣れた蝶屋敷の天井。また運ばれたらしい。怪我ばかりしている人とアオイちゃん達に思われてないといいな。




しみじみとそう思っていると、廊下からドタドタと音がした。
目が覚めたことを伝えた方がいいかもしれない。そう思って起き上がろうとすると、体の節々がちりちりと痛んだ。





参の型を使っただけじゃこんな痛みは襲わない。他になにかやらかしてしまったのだろうか?
そんな疑問が頭を過ぎる。



しかしまあ、堪えきれない程の痛みではなかったから、産まれたての小鹿のようなたどたどしい足取りで扉の所まで歩いた。



想像以上にキツかった。歩き出した手前、変な意地が生まれたからここまで歩いたけれど、意地がなかったら床に倒れてた。






がちがちと震える手でノブをなんとか掴み、隙間から顔を出す。
ちょうど、胡蝶さんが向こう側から歩いて来るところだった。





「あの、」



そう声をかけようとしたところで、声が詰まった。
今の胡蝶さんはどこからどう見ても怒っている。そんな様子の人に声をかけるのは止めた方がいいとしか思えなかったからだ。







何も見なかったことにして、誰かが部屋に来るまで言葉遊びでもしていよう。
すすすと体を部屋の中に滑らせていると、胡蝶さんの瞳が私の姿を確認した。




途端に胡蝶さんの顔がちょっと怖い笑みを浮かべる。
ヒュッと喉の奥から変な音がした。体の痛みすらも忘れて扉を閉めようとしたけれど、彼女の手によって止められる。






「Aさん、おはようございます」



「お、おはようございます。ただいま目覚めました……」




「どこか痛いところはありませんか?」




「体の節々が痛むだけで、体調に異常はありません」




「そうですか。毒はほとんど抜けたみたいですね」




この痛みの原因は毒だったらしい。でも、正直そんなことよりも胡蝶さんが怒っている理由の方が気になっていた。






「Aさん、起きたばかりで申し訳ないんですが、頼みを聞いてくれませんか?」





「はい、もちろん」





言葉だけ聞くと私はとてもいい子なんだろうけど、目は明後日の方を見ていた。
とても、とても嫌な予感がする。



「時透君が倒れてしまって、もし良ければ彼の目が覚めるまで傍にいてあげて欲しいんですよ。」




「はい、わかりまし……え?」

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☆カペラ★ - こんばんは、これめっちゃ良い話ですね!ハマりました!!時透君カッコいい!!更新頑張ってください! (2020年1月14日 21時) (レス) id: 04526cdaa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コゲパンです。 | 作成日時:2019年9月7日 23時

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