FILE.109 誰よりも強く ページ9
キッド....いや、快斗くんの目は、光り輝く星空を真っ直ぐ見つめていた。
その横顔に夜風があたって髪が避けられると、星空を映して輝いた彼の瞳がよく見えた。
吸い込まれそうな瞳_____
この時間だけは嘘偽りのない、彼の表情。
その先の星空も、
『.....すっごく綺麗。これ以上ないほど....このまま夜が明けなくてもいいって思っちゃうくらい......好きだなぁ、この景色。』
澄み切った空気が身体を内側から浄化してくれる。
「なら大丈夫だな。お姉さんはつえーよ。」
快斗くんは伸びをして立ち上がった。
「誰よりもな。」
____________
______
「あっ！！遥さん！！」
キッドのハンググライダーで再び美術館の屋上に送り届けてもらった後、首にかけたペンダントの重みを感じながら、みんなのところへ戻ってきた。
真っ先に気づいて駆け寄ってくれたコナンくんに笑いかける。
『ありがとう。』
「え？なにが？」
『ううん、こっちの話。』
「こっち？こっちって？」
気になって仕方がないのか、いつものぶりっ子モードでどういうこと？こっちってどっちのこと？なんて質問攻めをしてくる。
教えませんよーっと。
「それより、お怪我はありませんでしたか？」
『はい！大丈夫です。この通りピンピンしてます。沖矢さんこそ_______』
沖矢さんが人差し指を口の前に出して笑う。
「私が拳銃を使用したことはくれぐれも内密にお願いします....」
『わ、わかりました！』
ま、銃刀法違反だからね....
「お、お主、そのペンダントは_____！？」
驚いた顔で寄ってきたのは、次郎吉おじさまだ。
『心配をお掛けして申し訳ございませんでした。預かったお宝、謹んでお返し致します。』
「宝石をキッドから守り抜いた英雄がそう堅くなさんな！！よくやってくれた！！」
「''お宝は頂いた''っていうカードは嘘だったってことだな！！」
中森警部はとても嬉しそうだ。
キッドには逃げられてますけどね。
でも、訂正しなきゃ。
『いえ、キッドは、この宝石を奪えなかったんじゃありません。奪わなかったんです。一度は彼の手に渡りましたが、それを彼自身が私の首に戻したんです。いつ、どうやってかはわかりませんが、''目当ての品ではなかった''と言っていたので....』
____そんな君の目的も、いつか達成しますように。
首にかけたペンダントを外しながら、そう祈ってみた。
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凛音 - 面白かったです！でもこれで終わりなのが寂しいです。 (10月8日 20時) (
レス) @page23 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！大変だとは思いますが、更新楽しみに待っています！！ (5月11日 18時) (レス) @page23 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
アリアス - 凄く面白いです。Twitterフォローさせて頂きました。固ツイの部屋の情報とてもありがたいです。更新無理なさらず……楽しみにしています (2022年7月4日 19時) (レス) @page37 id: 14e0364a88 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - すごく面白いです！！ 第1話から ぶっ通しで読んで 気づけば朝になってましたw 更新停止なのが勿体ない！続きが書かれる事を願ってます (2022年4月28日 7時) (レス) @page37 id: 41374f889f (このIDを非表示/違反報告)
こぎつね(プロフ) - すごく面白いです！1章から一気に読んでしまいましたw更新楽しみにしてます！ (2022年3月15日 10時) (レス) @page37 id: b879b0bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+G | 作成日時：2021年8月16日 11時
