ちょーだい。43 ページ46
紫耀がいないことなんて慣れているはずなのに
“今日”だけは傍にいてほしかったのかもしれない。
気づけば足は廉の家の前まで来ていて。
インターホンを鳴らせば
見慣れた顔が私を出迎えて
廉「A?」
A「…れん、」
不思議そうな顔をした廉が
込み上げたものによってどんどん視界を悪くして見えなくなる。
ゆらゆらとした視界の中、思わず抱きついて
廉に頼ってしまう自分が弱くて情けない。
でも、今日だけでいいから…
廉「…っ、どうしたん?」
A「れ、ん…」
何も言えなくて、ただ廉に抱きついて黙り込む私に
そっと背中に
私より少し大きな手がまわってきた。
廉「…大丈夫、もう何も言わんくてええ」
何もわからないはずの廉が、
何も言わずに抱きしめてくれた。
これだ。
私が求めていたのは、この温もりなんだ。
涙を流し続ける私の瞳にそっと触れて
優しく拭ってくれる廉に
甘えたかったんだ。
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さとさと(プロフ) - renchkaさん» 大変お待たせいたしました。本日からPart2公開致しました。移行先でもよろしくお願いします!お話を好きだと言って下さりとても嬉しいです。またコメント下さると幸いです! (2019年10月1日 20時) (レス) id: 309d93a61b (このIDを非表示/違反報告)
renchka(プロフ) - このお話とても好きです。続きがとても楽しみです、更新はもうされないのでしょうか? (2019年8月16日 19時) (レス) id: 738f8e5133 (このIDを非表示/違反報告)
さとさと(プロフ) - かなてんさん» ありがとうございます!これからさらに胸が痛くなると思いますがかっこいい廉くんをかけるように頑張ります(^ ^)これからもよろしくお願いします〜! (2019年1月26日 11時) (レス) id: 309d93a61b (このIDを非表示/違反報告)
かなてん - 切なすぎます。頑張ってください! 応援してます。 (2019年1月24日 17時) (レス) id: 4304a3cbc0 (このIDを非表示/違反報告)
かなてん - めっちゃ面白いです! なんか胸が締め付けられる!! (2019年1月24日 17時) (レス) id: 4304a3cbc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとさと | 作成日時:2018年1月23日 23時