Player~気がついたら能力者でした~

34 ページ38

＊

高校と合同で行う運動会は、1,4,7組の「チーム白」、2,5,8組の「チーム赤」、3,6,9組の「チーム青」に分かれて勝負する。4〜9組は高校のクラスで、高校には1〜3組がない。ついでに言えば、零と蓮華さんはチーム白で、ハルさんはチーム青だが、今日は休んでいるらしい。理由は察してほしい。

「チーム赤優勝に向けて頑張るぞー！」
赤チーム団長が大きな声を張り上げる。私はチームのことにあまり関心はないのだが、勝ちか負けなら当然勝ちの方が嬉しい。取り敢えずみんなに合わせて「おー」と言っておく。
担任の村本先生は応援はしているものの、暑い暑いと言いながら団扇であおいでいた。

いくつかの種目が終わり、次の種目が中学生の綱引きになった。高校生メインの運動会なので、私達は参加させてもらっている感じがする。
「勝ってこいよ」
1年担任の熱血英語教師、古畑先生が言う。彼は運動会で優勝したらバク転に挑戦するとか言っていた。村本先生と全然違う。
3チーム総当たり戦で行うので、私達は3回中2回行う。結果、1勝1敗だった。

午前の競技が終わると、ふと蓮華さん達の生徒会が目に映った。役員達が校舎へ向かう中、十倉冴子会長が遅れて歩く。会長が連れている女子は、見たことがある人だった。

35→←33

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す