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「美紅に言いたいことがあるんだけどね……?」
次の日の朝である。問題集のせいで寝不足である私はぐったりとしていた。そんな中、元気な小春が声をかける。
「美紅と私って、親友だよね?」
「まぁ、そうだね」
どういう風の吹き回しだろうか。親友の再確認だなんて。そんなことも気にせず、小春は話を続ける。
「なら親友の定義は?信頼できる人?」
親友という言葉はよく聞くが、そこまで奥深く考えたことはなかった。
「信頼できるイコール親友ではないと思う。信頼している先生と私は親友ではないでしょう?」
「そっかー、なら」
小春は鞄をゴソゴソと探り、目的の物を取り出す。それは、私達にとって見覚えのあるものだった。
「私と柚子と美紅でチームを組みたいの。いいでしょ?」
純粋な小春には、私が零や園川さんとチームを組んでいるなんて知らない。
「ごめん、考えさせて」
「どうして?」
私は言葉選びに迷った末、こう言った。
「先約、あるから」
小春は「あっ、そう」と味気ない態度をとり、柚子の方へと向かった。柚子と小春と、私の壁が厚くなった気がした。

第2実験室に忘れ物をしたので昼休みに取りに行くことにした。実験室の鍵を開けてもらい、自分が座っていた辺りの場所で探す。やがて忘れた教科書を見つけ、部屋を出る。

「高須さん、こんにちは」
「あ、こんにちは」
佐伯先生だ。彼女は私達2年生の副担任であり、社会の先生でもある。優しくて可愛いと、男子生徒から評判が良いのだ。そんな先生が、職員室も社会科教員室もないこの階に何の用だろうか。気になったものの、大人の事情だろうと考え、納得しようとした。

第2講義室、自習室、委員会室と通り辛い道を乗り越えたら、階段が待っている。3年生の教室を通って行こうかとも思ったが、いつのまにか道が塞がっていた。
そのため、仕方なくその道を通る。この道を通ることの何が通り辛いんだ、と自分を励ます。自分は何の施設も使わないのに道を通ることが嫌なのだ。
すると、さっき講義室前を通り2階へ向かったと思っていた佐伯先生がいた。正確には、第2講義室を見つめていた。

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設定タグ:学園×能力(×ミステリ) , 市販書き(一次創作) , オリジナル作品
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夢詩どれみ(プロフ) - riiuさん» ありがとうございます(^ ^)タイトルには画像を使っています。 (2019年6月26日 22時) (レス) id: a076833f59 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 凄いですね…!!所で、タイトルの文字ってどうすればそんな風に出来るんですか? (2019年6月26日 15時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
夢詩どれみ(プロフ) - さぬきさん» ご指摘ありがとうございます!書き直します! (2019年5月7日 18時) (レス) id: a076833f59 (このIDを非表示/違反報告)
さぬき(プロフ) - 失礼します、学園モノ好きなので、とても面白いです!3点リーダーを2の倍数セット使うと小説っぽくなりますよ、これからも頑張ってください! (2019年5月7日 17時) (レス) id: 640a4ce08b (このIDを非表示/違反報告)
秋桜うさぎ(プロフ) - 篝雫ーカガリシズクさん» いえいえ!こちらこそ読んで頂きありがとうございます! (2019年3月25日 9時) (レス) id: a076833f59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢詩どれみ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年2月11日 9時

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