あまいミツを てにいれた! ページ45
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「この子供ら! 強いぞ! すごい強い! なんて言うか、強いぞ! 仕方ない。ひとまず発電所に戻るか……」
そう言ってギンガ団の下っ端達は花畑から去って行った。
これで男性も一安心なはずだ。
しかし、目的だった発電所キーを取り返すことはできなかった。そう思ったのだが……
「あれ、これなんだ? あいつらの忘れ物かな?」
「これ……発電所の鍵ではありませんか?」
「ボクたちが探しているやつですか!?」
「うん、発電所キーって書いてあるよ。探してたのかな?」
「はい!」
「分かった。とりあえずキミ達に渡しておくね」
「ありがとうございます!」
なんと、あの下っ端達は慌てて逃げ去ったからなのか、発電所キーを落としたことに気がつかなかったようだ。
これは運がいい。
「キミ達助かったよ! あいつら甘いミツを寄越せって無理矢理に奪おうとしてね……。おかしな格好でおかしな事言って、よく分からない連中だった!」
「ということは、最近になって活動し始めた人達なのかな……」
「そうなんですかね? ボクはコトブキシティで会ったのが初めてでしたよ」
どうやらコウキ君はコトブキシティでもギンガ団のしたっぱと遭遇したらしい。その時はヒカリちゃんとナナカマド博士が居合わせていたそうだ。
「そうだ! お礼をしないと! この甘いミツ! 沢山持って行っておくれ!」
男性は甘いミツの入った容器を沢山分けてくれた。
この甘いミツはシンオウ地方に生息するミツハニーというポケモンが作っているそうだ。
後でムックルに分けてあげよう。
頑張ったお礼だ。
「もしかして、向こうに沢山飛んでいる虫ポケモンがミツハニーですか?」
「そうだよ。ビークインっていうミツハニーの進化形がいるんだけど、彼女に喜んで貰うために花の蜜を集めているのさ」
ニコニコとした可愛らしい表情で周りを飛んでいた虫ポケモンは、やはりミツハニーという。
男性の会話に出てきたビークインというポケモンはミツハニーのメスが進化した姿なのだという。
「って、こうしている場合じゃないよ!」
「早く発電所に行かないと!」
「それでは! 甘いミツありがとうございました!」
「気をつけてねー!」
慌てて花畑を去る私達を、男性は見えなくなるまで手を振り続けていた。
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恵野(プロフ) - 羽月さん» コメントありがとうございます! あ、匂わせに気づいちゃいましたか? 続編の方でちょっとしたヒントを出す予定なので、宜しければどんな過去があったのか予想してみて下さい! (2021年10月9日 23時) (レス) id: 1b995d487b (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - え、もうめちゃくちゃ好きです!主人公は過去に何かしらあったんだなぁ程度の匂わせで、すぐには公開しないところがめっちゃ好きです! (2021年10月9日 23時) (レス) @page50 id: 9c44afdfe5 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 黄桃さん» コメントありがとうございます! 完結なんて何十年後になるやら……(遠い目) これからもこの作品をよろしくお願いいたします…! (2021年10月9日 19時) (レス) id: 1b995d487b (このIDを非表示/違反報告)
黄桃(プロフ) - この作品大好きです!完結するまで一生見ます! (2021年10月9日 14時) (レス) id: 5438a1cd42 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 恵野さん» 分かりました。お休みなさい。 (2020年3月31日 22時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恵野 | 作成日時:2020年2月17日 22時