少女は旅を好む - シンオウ編 -

ちょうせんしゃ　コウキ ページ25

「おっ、待ってたよー！」



出迎えてくれたのは勿論、クロガネシティのジムリーダーであるヒョウタさんだ。
まずは先にコウキ君が挑戦者としてヒョウタさんに挑む。



「行ってきます、Aさん……！」

「私はここで見てるよ」


緊張した様子でフィールド入りするコウキ君。
コウキ君を見ていると、自分の初ジム挑戦を思い出す。

私の時はレッドとグリーンがコツとか…ニビシティのジムリーダーが主に使ってくるポケモンとかをちょっと狡いけど教えて貰ってた。
私のポケモン達の相手にもなってくれてたし、本当に感謝しか無い。



「いけっ、モウカザル！！」



コウキ君が投げたボールから飛び出してきたのは、ここに来る途中で進化したモウカザル…ヒコザルの進化形だ。
私のヒコザルはまだ進化してないのよね〜…。まぁ、中には進化することを怖がる子もいるらしいし、人それぞれならぬポケモンそれぞれ、だね。



「へぇ、モウカザルか。じゃあこちらはこの子で行こう！」



そう言ってヒョウタさんが繰り出したのはイシツブテだ。

ルールはシンプルで、相手のポケモンを全て気絶させたら勝ち。……うん、これはカントーでも変わんないね。



「モウカザル、“マッハパンチ”！」



コウキ君のモウカザルが使用した技は、“マッハパンチ”だ。
かくとうタイプの技で、電光石火と同じ先制攻撃技だ。
いわタイプのイシツブテには効果抜群だ。
コウキ君のモウカザルが使用した“マッハパンチ”はヒョウタさんのイシツブテに大ダメージを与えたようだ。



「イシツブテ、“いわおとし”！」



ヒョウタさんのイシツブテが使用した技は“いわおとし”だ。
いわタイプの技で、命中率はそこまで高くないもののイシツブテとはタイプ一致で威力は高いだろう。
モウカザルへと進化してかくとうタイプが加わった事で、いわタイプへの耐性が少し強くなったけど、油断していればあっさりと負ける。



「へぇ、倒しちゃうか……。なら、次のポケモンも同じように倒せるかい？」



ヒョウタさんがニヤリと笑いながら、別のモンスターボールを取り出す。
そのボールから飛び出してきたのは、見たことの無いポケモンだった。

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