ライバルいしき ページ19
カントー地方からシンオウ地方に来るときに持ってきていたきのみをコリンクに与える。
オレンの実という体力を回復させる効果のある木の実だ。
「君、強かったよ。ヒコザルも戦えて嬉しそうだったし」
隣にいるヒコザルにもオレンの実を与える。
コリンクは大人しくオレンの実を食べている。
「じゃあねコリンク」
未だにオレンの実を食べてるヒコザルを肩に乗せて、コトブキシティへ続く道を進もうとした。
「?」
後ろから聞こえた鳴き声に振り返る。
その声の主はコリンクで。
「……もうバトルしないよ?」
こちらを睨むように見つめるコリンクにそう言う。
こちらをじっと見つめるコリンク。…いや、正確には私ではなくヒコザルを見ている。
ヒコザルの方に視線を移すと、口をモグモグさせながらコリンクを見つめている。
この見つめ合いが何を意味しているのか。私には分からないよ、ヒコザル。
「えっ、ヒコザル!?」
急に私のバックに手を突っ込んだヒコザル。
木の実が欲しいならまだあるし、欲しいならあげても……。
「……モンスターボール?」
ヒコザルがバックから取り出したのはなんとモンスターボールだった。
……もしかして、
「一緒に行きたいの?」
コリンクにそう問えば可愛らしい声で返事をした。
……返事をした後にヒコザルを見つめたのでもしかしたらヒコザルに何かしらの感情が芽生えているのかもしれない。
「よし。なら一緒に行こう!」
ヒコザルからボールを受け取り、コリンクの元まで歩いて屈む。
モンスターボールをコリンクに優しく当てると、コリンクはモンスターボールに吸い込まれていった。
私の手の中で揺れるボール。
そしてそのボールはカチッと音を立てて停止した。
「まさか、こんな形で新しい仲間が増えるとは…」
苦笑いしながらも、新しい仲間に私は喜びを隠せなくて。
ボールからコリンクを出し、目線を少しでも近付けるため屈む。
「これからよろしくね、コリンク」
私がそう言うと、ちょっと照れくさそうにコリンクは返事をした。
……因みに後から分かったことだがコリンクはオスだった。
最初メスだと思ってたんだけど、どうやらヒコザルにはライバル意識を持っているようだ。
だから一緒に来たかったのかな?
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恵野(プロフ) - 羽月さん» コメントありがとうございます! あ、匂わせに気づいちゃいましたか? 続編の方でちょっとしたヒントを出す予定なので、宜しければどんな過去があったのか予想してみて下さい! (2021年10月9日 23時) (レス) id: 1b995d487b (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - え、もうめちゃくちゃ好きです!主人公は過去に何かしらあったんだなぁ程度の匂わせで、すぐには公開しないところがめっちゃ好きです! (2021年10月9日 23時) (レス) @page50 id: 9c44afdfe5 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 黄桃さん» コメントありがとうございます! 完結なんて何十年後になるやら……(遠い目) これからもこの作品をよろしくお願いいたします…! (2021年10月9日 19時) (レス) id: 1b995d487b (このIDを非表示/違反報告)
黄桃(プロフ) - この作品大好きです!完結するまで一生見ます! (2021年10月9日 14時) (レス) id: 5438a1cd42 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 恵野さん» 分かりました。お休みなさい。 (2020年3月31日 22時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恵野 | 作成日時:2020年2月17日 22時