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43. ページ43

「…はやちゃん?」

大輝と話していたiPhoneがベッドに転がって。

『…幼馴染のままでいれるわけないじゃん』

「え?」

その真剣な目が私の肩を押した。

ふたり、腰掛けていたベッド。
ぐるり、視界が変われば目線の先には天井とはやちゃんの顔。

『里紗は、俺が男だって分かってる?』

見たこともない顔をしているから。
はやちゃんだけどはやちゃんじゃないみたいで。

「…分かってる、よ?」

『分かってないよ、』

でも、私の手首を掴む腕は優しい。
その表情は、怒ってるわけじゃなくて、
なんだか悲しそうな顔をしていた。

私は、なんて返せばいいんだろう。

『…なんてね!笑びっくりした?笑』

コロッと表情を変えたはやちゃんは、いつものはやちゃんで。
あはは、なんて笑いながら私の上から退いた。

「びっくりした…」

『ごめんね、余りにも工藤さん?と仲良いから妬いちゃった』

「それってどういう…」

『里紗には俺だけ、見て欲しいから』

それって、ねえ、

「…はやちゃんって、私のことどう思ってるの…?」

もしかして、なんてことが頭によぎる。
まさかね、でも。そんなこというなんて。

『…ほら、考え事するとまた熱上がるよ?おやすみ。』

「お、やすみ…」

ぎゅっとはやちゃんに手を握られる。
頭がくらくらして、ぼーっとして。

だんだん眠気が私を襲う。

はやちゃんの、

《幼馴染のままでいれるわけないじゃん》

その言葉とその顔に、惑わされる。

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あかり(プロフ) - 。さん» はじめまして!そう言っていただけて嬉しいです!励みになります。これからも最後までお付き合いください◎ (2017年10月25日 8時) (レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
- すごく凄く面白くて表現がとても綺麗で読んでいてきゅんって、できるような作品でとても好きです。 (2017年10月25日 0時) (レス) id: ff129d1410 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかり | 作成日時:2017年9月24日 0時

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