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19.゚ ページ19



「良かったって何で?」

オムライスを食べながら、
そんなふうに聞いてきた里紗を見て、はっとする。

『里紗に彼氏が居るなら、こうやってご飯とか、
家に行くのあんまり良くないのかなーって!笑』

「そんなの、全然いいのに」

『ふーん、じゃあ住み着いちゃおうかな〜、なんちゃって』

上手く誤魔化せたし、何の気にも留めてないだろうけど。



『…そろそろ、気付いてくれても良くないっすか!?』

『ちょ、落ちつけって颯』

ゴトン、とお酒の入ったジョッキを机に置けば、
徹くんがそんな風に言って俺をなだめた。

気付いて、なんて里紗には言えないけど。
もう何かこのままでも幸せだけど、
でも。このままじゃいけないような気もして。

モヤモヤする気持ちを徹くんと雄大くんにぶつける
とある仕事帰りの夜。

『会う前は、ただの興味だったんです』

10年前、この気持ちに気付いたのは、
俺が引っ越してからだった。

だけど、確証なんて持てなくて、
ただ、幼馴染として、一緒に過ごす毎日が。
無くなったことがただ、寂しいだけかもしれないって思った。

それから、彼女も出来たし、
里紗のことだってたまに思い出すくらい、だった。

はずなのに。

『…ひと目見た瞬間、思い出しました、気持ちを』

時は進んだかもしれないけど、
自分の気持ちが、巻き戻ったのが一気に分かった。

だから、ねえ、気付いて?

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あかり(プロフ) - 。さん» はじめまして!そう言っていただけて嬉しいです!励みになります。これからも最後までお付き合いください◎ (2017年10月25日 8時) (レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
- すごく凄く面白くて表現がとても綺麗で読んでいてきゅんって、できるような作品でとても好きです。 (2017年10月25日 0時) (レス) id: ff129d1410 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかり | 作成日時:2017年9月24日 0時

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