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｢いやぁ、昨晩は申し訳ございませんでした！｣
必要以上の睡眠を強制的に取らされた身体は朝日を見るなりパッと目を覚ました。あのメイドが扉をノックするよりも早く支度を済ませ、自分でいれた珈琲を飲みながらさて、仕事に行こう、と腰を上げた時。件のメイドがそんな調子で扉を蹴破った。そう、文字通り蹴破ったのだ。
｢……あの｣
｢お、怒っていらっしゃいますか？ う…だってトントンさまがあんまりにも我儘を言うものですから、強硬手段に移行せざるを得なかったというかなんというか｣
｢いや、それより、｣
｢ですからやっぱりトントンさまが悪いですよね？｣
｢そろそろキレてええか？｣
｢エッ｣
謝罪する気があるのかないのか、捲し立てるようにペラペラと口を回すメイドは破壊された扉を踏みつけながらわたわたと慌てている。
昨晩のことはそれ程気にしちゃいない。彼女が只者ではないことが知れたし、あの時確かに彼女には敵意がなかった。純粋に俺の体力を削ろうとしただけ、というのは理解出来る。やり方がどうであれ。
俺が今、怒っているのはその可哀想な扉のことだ。
｢ええか、物を破壊すればそれを直すのに金がかかる。ここに居る連中は破壊が趣味なんかってくらいに物を壊す奴らばっかりやから毎月毎月修理費が馬鹿にならんねん｣
｢へ、あ、はい｣
｢足｣
｢あし｣
よろよろ、彼女の視線が自身の足元に落ちる。そうして踏みつけている扉の残骸にぎこちない笑みを浮かべさせた。
｢も、申し訳ございません。鍵がしまっていたもので｣
｢寝室に鍵をかけるのは当然やろ｣
｢そうなんですね！｣
｢……｣
｢あっ、そんなに睨んじゃヤですよ…。いや、う、ごめんなさい。あの、おいしい朝ごはん、頑張って作ったので、これでなんとか……｣
｢……プラス、昼までにその扉を直すこと。それで全部許したるよ｣
｢！｣
昨日までの彼女ならへらりと笑って俺の叱咤など意に介さず、といった風だったのに、妙に大人しいのは多少なりとも自分に非があると自覚しているからだろうか。｢なお、直します！｣と顔色を明るくさせて笑った顔はどことなく幼げで、年相応の普通の女の子に見えなくもなかった。
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紫紅兎(プロフ) - 夢主ちゃんのキャラがちょうどいい感じに濃くて素晴らしいですね！tntn様との絡みも大変微笑ましいです…過去に何があったのかも楽しみで色々考察しちゃいます、読むたびにマフィアパロって良いなぁと堪らなくなります、更新楽しみにして待ってます (2021年7月3日 1時) (
レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - あの………語彙力ないので簡潔にまとめるとですね……………とっっっっっても好きです。 (2021年5月27日 19時) (レス) id: 19366b94fd (このIDを非表示/違反報告)
リュウ - ヤベェおもしれぇですよ(？)更新頑張って下さい！！！！好きです！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: fa1fb43e66 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 夜空さん» 夜空さん、ｺﾒﾝﾄありがとうございます~~！ かなりｷｬﾗが濃い夢主ちゃんなので尊いとまで言っていただけてとっても嬉しいです！ ゆっくりではありますが更新がんばります~~！ (2021年5月16日 20時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - ゆゆゆゆゆ夢主ちゃんが尊い(*´ω｀*) そうゆう性格の女の子の方が私は好きだよ←(何目線??)更新頑張って下さい!!!!! (2021年5月15日 17時) (レス) id: 947663e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
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