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「あっはは、変な顔ー」


教材その他を片付けてお菓子だけが並ぶ机に腕を置き顔を乗せると

信じられないものを見るような萩原の視線が必然的に上から注がれる。


「お前…まじか」

「今日の分少しでも減らそーって昨日頑張ったんだよ」


課題を早めに終わらせなかった自分が悪いんだけど。


目をパシパシさせる。なんか乾いた感じ。眉上らへんが少し重い。寝ないと思うけどちょっとだけ楽になろうと目を瞑ったら萩原の溜め息が聞こえた。


「あのさぁー…」

「んー?」


微睡みながら聞き返すともう一度、今度はさきほどより長く深い溜め息を吐かれた。


「俺だからまだいいものの」

「んー」

「いやそもそも簡単に男を家に入れるのもよくないからな」

「んー」

「おーい、聞いてんのかー」


わしゃわしゃと優しい手付きで頭を撫でられ気持ちよさとなんだかくすぐったい気持ちで笑みが零れる。


「聞いてる聞いてる」

「どうだかなー」

「頭撫でんのやめーい」


二人でクスクス笑いながら。


萩原の撫でる手が私の頭から離れていくのを感じ、もう少し撫でてもらってもよかったなぁと少し残念に思った。


「ねえ」

「んー?」

「ほんと、気を付けなね」

「なにをー」

「簡単に自宅に男を入れないとか。密室で男と二人になっても寝るとか、無防備になんないように」


呆れてるような口調で諭され、でも内容が引っかかりちょっと待ってくれと思った。


「萩原以外の男子と二人っきりになったとして、こんな気が抜けるわけないじゃん」

「は?」


のそのそと体を起こし目の前の萩原と目を合わせる。


「そもそも男子を家に入れたの、今日萩原が初めてだよ」


すると瞳は大きく見開かれ、でもそれは一瞬ですぐに元に戻った。

考え込むように視線を下に泳がせ口を噤んだ萩原は少しの沈黙を経てからようやく口を開いた。


「なんで俺の前では気抜けんの」

「萩原は安心というか安全というか」

「はーいオッケーでーす」


食い気味にそう言ったと思ったらうあーーーっと唸り体を机に倒れ込ませた。

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理那(プロフ) - ありがとうございました。本当に素敵なお話でした。 (2020年7月7日 16時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
かものはし子(プロフ) - お萩さん» コメントありがとうございます(*^^*)頑張っていきます! (2019年5月17日 22時) (レス) id: e4c7a737a2 (このIDを非表示/違反報告)
お萩 - わー!とっても素敵ですね!ふるやさんこわーい「棒」 これからも頑張ってください (2019年5月17日 20時) (レス) id: c0a94bdd1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かものはし子 | 作成日時:2019年5月16日 3時

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