Sugar (ページ4)

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その後もチャニョンは自分の身の潔白(？)を証明しようと、閉店し1時間以上経ったカフェの中でデカ荷物を広げたり、身分証や学生証、パスポートなどをしきりに私にみせてきたりした。

『ね？ヌナ、僕悪い人じゃないんです…』

大きな図体をしゅんと子犬みたいに小さくさせているチャニョンに同情してしまう私も私、なんだけれど。

ここで私が見放したら、この子はこれからどこに帰るのだろうか。

帰る場所がないのはとても可哀想だ、そう思った。

「うん、分かった。チャニョンが人を殺すような人間じゃないって信じるよ」

『…！！』

「今日はとりあえず、いいよ。」

『ヌナ…！！』

「……帰ろっか。チャニョン。」

そういうとチャニョンは安心したのか目尻を下げてふにゃふにゃと笑顔になると、広げたボストンバッグに荷物をしまって準備を始めた。

そんな姿を慈愛の目で微笑んでいるソンチャンに、「今度ご飯奢ってね。1食じゃ足りないから。分かってるよね？」と言葉を投げかけ、カフェの戸締りを任せて私たちは外へ出る。

夏も終わり、さっぱりした秋の空気が頬をかすめる。

重そうなボストンバッグとキャリーをゴロゴロと音を立てて引き摺るチャニョンは、こんなに簡単に私を信じていいのだろうか。

私はこの人を簡単に信じていいのだろうか。

少し微妙な距離感、空気感が漂いながらも、私たちは家へと到着した。

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