検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:13,880 hit

9:不安。 ページ9

.






そして1人で育てていくことへの不安が



ずっと隠していた本当の気持ちが



蓋から溢れ出すように



流れ出て止まらなかった。









「・・・Aっ!!!!
大丈夫?本当に・・・おめでとうっ!!!」









気付けば私は疲れて意識を失ってたみたいで


目を開けばそこには


涙で顔がぐちゃぐちゃな里奈がいた









「・・・里奈、本当にありがとう

里奈のおかげで私、ここまで頑張れた。」









「何言ってるの?
これからも一緒に頑張っていこう。
私ずっとAと、Aの子供も
支えていくから」









ぎゅっと力強く握る手



その手の温かさを私は一生忘れない











.
.
.





泣いてばかりだった日々から、



もう1年が経った。









「宏斗、もうすぐご飯にしようね〜」









私の言葉にニコッと笑った宏斗



その笑顔がまんま宏光で・・・







出産してすぐは、父親がいないのって


この子にとっても私にとっても
すごく寂しいんだなって


慣れない育児の日々に

強くならなきゃという意志とは裏腹に
ほとんど毎日泣いてた。




だけど今は宏斗の存在がどんどん大きくなって




宏光よりも、宏斗のことを考える時間の方が
よっぽど長くなった。






だから今はそんなに寂しくなんてないよ。









「宏斗〜」








名前を呼ぶ度に愛おしさが膨らんでく






散々悩んだ名前。
宏光の名前の漢字を貰うなんて駄目だって


葛藤したけど



どうしてもこの子に宏光との繋がりを
持っていて欲しくて・・・







私のわがままなのは分かってるけど
今は宏斗って名付けることが出来て




本当に良かったと思う。









そして、父親である宏光は



今も変わらず輝き続けるアイドルだ。









昨日見て驚いたんだけど、


宏光が金髪になってて・・・









思わず、え?って声が出た。








それは似合わないとかじゃなくて
むしろ似合いすぎてて


かっこよすぎて









宏斗に、この人が宏斗のパパなんだよ〜って

自慢したんだ。









もちろん宏斗は、ん?って顔してた








宏斗に父親の名前も顔も打ち明けるつもりは
なかったのに




私ってば、気持ちが高ぶるとすぐ言葉になって・・・。









今も沢山の人に愛され続けてる宏光の事を

私は勝手に誇りに思ってる。

10:メンバー。→←8:愛おしい子。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
346人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

むむそ(プロフ) - 難しいお話かもしれませんがとっても好きなお話です…!更新楽しみにしております…!! (2023年4月7日 21時) (レス) @page21 id: 4e14cc707d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴの。 | 作成日時:2022年12月24日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。