ころり、あめ玉【忍足侑士】 ページ28
『…‥ふっ、ふぇ……』
どうしよう……
こんな大きなショッピングモールで迷子になっちゃった……
『パパ、ママ……どこ?』
きっと、今頃探してる。
「……大丈夫?」
『え……』
「自分、めっちゃ泣いてるやん。どうかしたんか?」
低くて、安心感がある声。
『パパと…‥ママが……いないの…‥ふぇ……』
「迷子か、自分。とりあえず泣き止み。ほら、あめちゃん」
『……あめ?』
「テンパってるときは甘いものや。食べてみ、美味いで!」
『……ほんとだ。おいしい!ありがとう』
「ええって。ほなら、パパとママ探しに行こか」
私たちは手をつないで、一緒に探した。
***
『……なんて事もあったね』
「せやなあ」
私たちが初めて会ったときのお話。
『結局、名前聞けなかったんだよね』
「せや。それが奇跡中の奇跡で中学でこうして再会したもんなあ」
『最初、誰だか分らなかった』
「こら」
侑士は、こつんと私の頭を軽くたたいた。
『彼女に向って、何してるの!』
「すまんのー。手が勝手に出てしもたんや」
『……もう』
やっぱり、あの頃と変わらない。
『また私が泣いたら、あめちゃん出してね』
「よく覚えっとったな、そんな事。ええで、いつでも出したる」
『いつまでも出し続けてね』
「当たり前や。Aを手放す気なんて、さらさらあらへんわ」
そう言いながら、私の唇にそっとキスを落とす。
___あめ玉が、ころんとなる。
あの時と同じように。
白き姫には口づけを【幸村精市】→←*王子様、守って【柳蓮二】
14人がお気に入り
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
spark(プロフ) - ちろさん» ありがとうございます!自分で書いててマジで柳さんが王子様に見えてきた…///これからもリクありましたらじゃんじゃんお願いします! (2019年1月1日 14時) (レス) id: 90c4c16584 (このIDを非表示/違反報告)
spark(プロフ) - ももいちご。さん» 大丈夫です!ボードなら見れますので、待っています! (2018年12月30日 11時) (レス) id: fff401854f (このIDを非表示/違反報告)
ももいちご。(プロフ) - sparkさん» ボードじゃダメですか?こちらだと少し言いにくいので…… (2018年12月30日 11時) (レス) id: ade25ba987 (このIDを非表示/違反報告)
spark(プロフ) - ももいちご。さん» すみません!コミューを見たのですが、どこにも無くて…!長くなっても構いませんので、こちらのコメ欄にて感想、お願いします! (2018年12月30日 11時) (レス) id: fff401854f (このIDを非表示/違反報告)
spark(プロフ) - 了解です!今見ますね! (2018年12月30日 11時) (レス) id: fff401854f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:spark | 作成日時:2018年12月6日 18時