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「私、エッ チなこととか全然知らないピュアなショタが好きなんですよね。まさか花子くんがこんなエ ロガキだなんて思いませんでした。ガッカリしましたよ。もう花子くんに興味はありません」
「え……? (ミョウジ)……それ、本気?」
花子くんは今にも泣きそうな顔で言った。
「本気ですよ。もうここにいる理由もないので出ていきます。お世話になりました」
私は女子トイレの出口の方へ歩き出す。
「あ……待って……(ミョウジ)、待ってよ!」
花子くんは私の腕にしがみついた。
「どこ行くの……?」
「土籠先生のところですかね。エ ロ本読む子といるくらいなら先生と一緒の方がいいです」
「あ、や……ごめん、ごめん(ミョウジ)……俺、もうあんなの見るのやめるから……」
花子くんは私の腕を掴んだまま崩れていった。
「ここにいてよ……」
花子くんは最後に弱々しく零した。
尊さMAX。さすがに可哀想だからネタばらし。
私の腕を掴む花子くんの手を取って、ぐいっと抱き寄せる。花子くんは驚いたように「え……」と声を漏らした。
「ごめんね花子くん、ドッキリ」
「どっ……きり……?」
「うん、ドッキリ。そんなことで私が花子くんのこと好きじゃなくなったりするわけないでしょう? 大好きですよ、花子くん」
正直な話、まさか花子くんがこんなに必死になってくれるとは思ってなかった。そもそも、こんな簡単に騙されてくれるとは……。そんなちょっと単純なところも含めて全部可愛い。
「そ、か……よかったぁ……ホントに(ミョウジ)がいなくなっちゃうのかと……」
私は花子くんから体を離す。
そして、花子くんの顔を見て私は目を剥いた。花子くんの大きな瞳からボロボロと大粒の涙が零れていたのだ。
それを見て私は2つのことに気付いた。1つは、今回のドッキリは少々やりすぎてしまったこと、もう1つは花子くんの中での私という存在の大きさだ。少しばかり謙遜しすぎてしまっていたらしい。嬉しい気持ちの反面、花子くんには申し訳ないことをしたと反省していた。
「ほんとにごめんなさい……花子くんが一番だから。エ ロいことが好きな男の子が嫌だなんて嘘だから。むしろポイント高いので……!」
「もう分かったよ……怒ってないから」
「ほんとですか……?」
「ホントだって」
花子くんは荒々しく涙を拭って、ふへ、と口元を緩ませた。
私は時間の許す限りこの子を愛そうと決めた。
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シズ - 見ながら爆笑してしまいました(笑) 続き楽しみです (2022年8月22日 2時) (レス) @page46 id: 7fbee373af (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - ニコさん» そう言って頂けて嬉しいです! 分かります! 土籠先生攻めいいですよね…ネタがあればまた書こうかなと思います! (2020年3月3日 7時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 好きです!個人的には土籠先生攻めも結構好きです (2020年3月3日 2時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 腐った人間さん» 自給自足の為に生み出したものなので、他の同士にも供給出来て嬉しいです! 正直この作品はノリだけが命なので、そう言って頂けて良かったです! 拙いですが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年3月1日 16時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
腐った人間 - あ、好きですショタの供給ありがとうごさいます最高です()ノリがよくてすごく読みやすいです!これからも頑張ってください! (2020年3月1日 15時) (レス) id: a770919e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:被苦人 | 作成日時:2020年2月10日 10時