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ホラー的存在である2人が互いにホラーだと言い合うというシュールな図が出来上がったところで、また源少年の話に戻る。
「とりあえず、あの少年がどこまでを標的にしてるか分からない以上、関わるのはやめた方がいいよ」
「どこまで、というのは?」
「俺みたいな七不思議レベルの怪異だけを狙ってるのか、(ミョウジ)みたいな普通の霊も祓うつもりなのかってことだよ」
「なるほど。なんかよく分かんないけど分かりました」
「(ミョウジ)って実はアホなの?」
「失敬な。否定はしないけど」
「アホなんだ」
花子くんは確信したようだった。私がアホなんだと。
「でもちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ見に行ってもいい?」
「ダメだって、祓われたらどーすんの」
「うぇ……でも見に行きたーい……」
「……はぁ」
花子くんは困ったように溜息を吐いた。特に試していた訳では無いが、どうやって私を説得しにくるのか花子くんの動向を伺っていた。すると、花子くんは驚きの行動に出た。
「え、 は、ちょ、やばいって」
あろうことか、花子くんは私に抱き着いたのだ。そして、その小さい身長を利用して私に上目遣いを仕掛けてくる。やばいやばい死んじゃうって!! 供給過多!! 暴力だ!! 可愛いの暴力!!
「(ミョウジ)はさぁ、俺が一番可愛いって言ってたよね? だったら他のやつの所なんか行かないで俺だけ見てればいいじゃん……それとも、もう俺のことはどーでもいいの……?」
わかってる……わかってるんだ……!! これは花子くんが私を説得するための強行手段……! 負けてはならない……っ! 鎮ろ、鎮めるんだA! そのショタコン魂を燃え上がらせてはダメだ!!
己と戦う私に畳み掛けるように、花子くんはじっと見つめてくる。
「う、うぅ……ど、どうでも、よく…………ない!! 花子くんが一番かわいいに決まってる!! これからも花子くんだけ見てる!! もうどこにも行かない!!」
「あははっ! だよねー!」
花子くんはぱっと離れていった。
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シズ - 見ながら爆笑してしまいました(笑) 続き楽しみです (2022年8月22日 2時) (レス) @page46 id: 7fbee373af (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - ニコさん» そう言って頂けて嬉しいです! 分かります! 土籠先生攻めいいですよね…ネタがあればまた書こうかなと思います! (2020年3月3日 7時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 好きです!個人的には土籠先生攻めも結構好きです (2020年3月3日 2時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 腐った人間さん» 自給自足の為に生み出したものなので、他の同士にも供給出来て嬉しいです! 正直この作品はノリだけが命なので、そう言って頂けて良かったです! 拙いですが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年3月1日 16時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
腐った人間 - あ、好きですショタの供給ありがとうごさいます最高です()ノリがよくてすごく読みやすいです!これからも頑張ってください! (2020年3月1日 15時) (レス) id: a770919e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:被苦人 | 作成日時:2020年2月10日 10時