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目的の教室に着いて、私たちは堂々と前の出入口から教室を覗いた。


「どれ?」

「あの子です、窓際の前から3番目、金色の髪の」

「ふーん、そんなに可愛い?」

「え!? なんで!? めっちゃ可愛いじゃないですか!」

「そんな何言ってんのみたいに言われても……俺は(ミョウジ)みたいに変態じゃないし……」

「なんですかそれ! 私のこと貶すためにわざわざここまで見に来……え……」

「なにさ」

「あの子、なんかめっちゃ見てません? 私たちのこと……」

「うん、睨んでるね」

「逃げよう?」

「うん、逃げよう」


ぴゃっと2人同時に逃げ出す。そしてまた女子トイレに戻ってきた。

私は冷静に花子くんに切り出した。

「見てたよね? あの子」

「そういう人間なんだよ」

「そういうって?」

「たまにいるでしょ、霊感のあるヒトって。それってつまり、霊力が強いってことだから俺たちみたいな怪異とか幽霊が普通に見えるんだよ」

「なるほど……それにしてもさっきの睨み方は明らかに恨みが篭ってましたよね……?」

「ひとつ聞くけど、あの少年の名前って分かる?」

「んー……確か……源、輝くんだった気がします」

私が答えると、花子くんは何か納得したようだった。


「なるほど、それでか……」

「どういうことです?」

「あの少年は源家の人間だよ」

「うん? ちょっと分かんないです、詳しく」


花子くんは源家と怪異の関係について教えてくれた。


「要するに、あの少年は祓い屋ってことだよ」

「祓い屋……近付いたら私も祓われちゃいますかね……?」

「どーだろうね。手荒に消滅させられるかも」

「ひえ……花子くんみたいに?」

「俺ぇ? そんなことしてないじゃん」

「してたでしょ、シャキンて」

「これ?」

花子くんはいつかのように、またどこからともなく包丁を取り出す。


「やめてそれ怖い」

「えぇ、何がぁ?」

花子くんはニヤニヤと笑いながら包丁を手に持ったまま近付いてきた。


「ほんとに怖いって、やめて下さい。あの時の包丁片手に怒ってる花子くんほんとに怖かったんです」

「そんなに?」

「そんなに。だって受けだと思ってた可愛い少年があんな怖い顔するんだもん。解釈違いが激しすぎてもはやホラー」

「(ミョウジ)の方こそ何言ってるか分からなすぎてホラーだよ」

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シズ - 見ながら爆笑してしまいました(笑) 続き楽しみです (2022年8月22日 2時) (レス) @page46 id: 7fbee373af (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - ニコさん» そう言って頂けて嬉しいです! 分かります! 土籠先生攻めいいですよね…ネタがあればまた書こうかなと思います! (2020年3月3日 7時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 好きです!個人的には土籠先生攻めも結構好きです (2020年3月3日 2時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 腐った人間さん» 自給自足の為に生み出したものなので、他の同士にも供給出来て嬉しいです! 正直この作品はノリだけが命なので、そう言って頂けて良かったです! 拙いですが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年3月1日 16時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
腐った人間 - あ、好きですショタの供給ありがとうごさいます最高です()ノリがよくてすごく読みやすいです!これからも頑張ってください! (2020年3月1日 15時) (レス) id: a770919e54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:被苦人 | 作成日時:2020年2月10日 10時

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