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花子くんは私を正座させ、腕を組んで見下ろした。本人は圧をかけているつもりらしいが、そんなの我々の業界ではご褒美です。


「反省してる?」

花子くんはその大きな目で私をじっと見つめる。

「……反省、はしてません」

「ヘェ〜」


シャキン、と花子くんはどこからともなく包丁を取り出した。その刃を私に見せつける。


「これで強制的に消滅させてあげてもいいんだよ?」

「ひえ……」

さすがに怖すぎた。


「すみません反省します」

早口でそう言った私を見て、花子くんはまたあの可愛い笑顔に戻った。


「よろしい。これからは慎むこと」

「……善処します」


とは言ったものの、私は善処する気など全くなかった。私の脳内は『花子くんってあんな怖い顔も出来るんだ。このショタは可能性が無限大だな。ギャップの申し子じゃん。おまえすき』と大興奮。でも一応反省はしていた。反省してはいるけれども、後悔はしていない。



「(ミョウジ)って、そんなに俺に触りたいの?」


「え?」

え?

「だから、そんなに俺に触りたい?」


意図の読めない問いに、訳も分からず本能のままに答える。

「うん、触りたい……」

「じゃあ……」


全く状況が掴めず、私は硬直したまま花子くんの挙動を伺っていた。

ふいに花子くんは学生帽を外し、もう片方の手で私の右手を掴んだ。花子くんはそれをゆっくりと自分の頭に乗せた。


「これくらいなら……いい、よ?」

花子くんは恥ずかしそうに俯く。


「……っ」

言葉が出なかった。


それからの記憶はない。恐らく、私は人生で2度目の死を迎えたのだろう。ただこの時、私は自分に向けて遺言を残していた。




たった一言、『このショタのデレの破壊力』と。

7.→←6.



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シズ - 見ながら爆笑してしまいました(笑) 続き楽しみです (2022年8月22日 2時) (レス) @page46 id: 7fbee373af (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - ニコさん» そう言って頂けて嬉しいです! 分かります! 土籠先生攻めいいですよね…ネタがあればまた書こうかなと思います! (2020年3月3日 7時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 好きです!個人的には土籠先生攻めも結構好きです (2020年3月3日 2時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 腐った人間さん» 自給自足の為に生み出したものなので、他の同士にも供給出来て嬉しいです! 正直この作品はノリだけが命なので、そう言って頂けて良かったです! 拙いですが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年3月1日 16時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
腐った人間 - あ、好きですショタの供給ありがとうごさいます最高です()ノリがよくてすごく読みやすいです!これからも頑張ってください! (2020年3月1日 15時) (レス) id: a770919e54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:被苦人 | 作成日時:2020年2月10日 10時

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