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○28 ページ30

私の目の前には、暗くて不気味な道が続いている
そのせいではっきりと前が見えない


なぜか急に恐怖心が増した
怖くて誰かにくっつきたくなり、辺りを見渡す









「…あれ」









いくら見渡しても、今までずっと一緒にいたみんなが見当たらない


どうしよ…私…はぐれた…?
嘘でしょ…こんな暗くて今にもゾンビかなにかが襲ってきそうなこの空間で1人…無理無理無理無理


前に進めばみんなに会えるはず
しかし、なかなか前への一歩が踏み出せずその場にしゃがみこんでしまった









「…怖いよ」









トラウマが私に付きまとい、少し視界が潤んできた


ダサすぎる…ただのお化け屋敷で泣くなんて…
早く進まないと後ろの人の迷惑にもなるのに…でも…









そんなときだった









「A!…見つけた…よかった…」









安心感のある声が聞こえ反射的に顔をあげると、そこにはさとみくんがいた









「後ろみたら急にいなくなってたから心配した…行こ、みんな結構先進んじゃってるよ」


『…わざわざ戻ってきてくれたの?』


「そりゃAが急に消えたら探すに決まってるでしょ?そーゆーこと」


『…ありがと』


「礼はいいって
それより…進めそう…?」









足がすくんでしゃがみこんで、目をうるうるさせてる私を見て心配するさとみくん









『うん…全然大丈夫、いける』


「今のA見てると全然大丈夫そうじゃないんだけどw
…ほら、手。これで怖くないでしょ?」









私と目線を合わせ、私の手を握る
そのとき私は抵抗しなかった
むしろ握り返してた
きっと恐怖心から少しでも逃れたかったからだろう
さとみくんに力を借り、やっとのことで立ち上がる









「大丈夫、俺がいるから」


『う、うん』









さとみくんのその言葉にキュンとしたのはここだけの話
握っている手も男らしくて少し意識してしまう




なんだなんだ…心臓ばくばくなんですけど…





私にペースを合わせて歩いてくれる
後ろから別のお客さんの悲鳴が聞こえ怖さが増し、さとみくんと繋いでいる手の力が強くなる
前を見るのも怖くて、下を向いて歩く









「あ、A。出口着いたよ!」









顔をあげるとそこには“出口”の文字
のれんの隙間からは外の光が見えた

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mona - かわのさん» コメの返信ありがとうございます〜wwはいっ!めっちゃキュンキュンってなってドクドクッてなります!(語彙力)楽しみです〜(’-’*)♪ (2021年1月14日 22時) (レス) id: 935d4bc1e3 (このIDを非表示/違反報告)
かわの(プロフ) - monaさん» ほんとですか!?そういってもらえて嬉しいです!さらにキュンキュンさせられるよう、更新頑張ります! (2021年1月12日 23時) (レス) id: b24a9b171b (このIDを非表示/違反報告)
mona - え?めっちゃキュンキュンするじゃないですか…(〃ω〃)更新頑張ってください! (2021年1月12日 20時) (レス) id: 935d4bc1e3 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - ころんくん夢主ちゃんお疲れ様です (2021年1月3日 14時) (レス) id: d8b259ea85 (このIDを非表示/違反報告)
かわの(プロフ) - るるちゃ(−_−#)さん» そういってもらえて嬉しいです!更新頑張ります! (2020年12月14日 23時) (レス) id: b24a9b171b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かわの | 作成日時:2020年11月28日 23時

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