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誰も死なせたくない。
それは今も変わらない思い。
捕らわれた闇の中でそれを思い出した裕翔と圭人はそれぞれの守護精霊の名を叫んだ。
裕翔「ヒカル！」
圭人「ユウヤ！」
その瞬間、ヒカルとユウヤの体に絡んでいた闇が弾け飛び、ヒカルから風の気が、ユウヤからは雷の気が空高く舞い上がった。
ヒカルの手が前に出ると涼介達それぞれを包んでいた闇の気が一瞬で消え、代わりに風が体を包み込む。
風の中で涼介達は闇から受けた気が浄化されていくのを感じた。
ユウヤの雷が影と魔物の自由を奪う。
全身を雷で覆われた魔物は一瞬、奇声を上げたが憑き物が取れたかのように魔物の表情が優しくなった。
育生〔珠理……〕
柔らかな声で愛しい人の名を呼ぶその姿は育生そのものだった。
珠理「育生！？」
表情のなかった育生の微笑みに珠理の目に涙が溢れてきた。
珠理「育生。元に戻ったのね」
育生はゆっくりと首を横に振る。
珠理「……そう」
僅かに生まれた喜びが瞬時に消える。
それでも珠理は。
珠理「お別れね」
育生に最高の笑顔を見せた。
その笑顔につられて育生も小さく微笑む。
やがて、育生は光の粒となって消えていった。
涼介達を纏っていた風が消えた。
涼介「珠理さん…」
珠理「私なら大丈夫。育生の分まで生きてみせるから」
微笑む珠理の姿に涼介はホッと息を吐いた。
のも束の間。
和んでいた空気を一気に変える悲鳴が涼介の耳に届いた。
慌てた涼介が顔を向けるとヒカルとユウヤの体がふっ飛ぶ姿が目に入った。
2人の体はそのまま、建物の壁に激突した。
涼介「ヒカル！ユウヤ！」
ダイキ「しまった！」
ケイ「アイツ！」
2人を攻撃した張本人、影をダイキとケイが睨む。
ダイキが影に向かって走り出した。
が、それは出来なかった。
涼介、ダイキ、ケイ、珠理の体は地面に貼り付けられたかのように動かなかった。
それはユウヤとヒカルも同じだった。
壁に激突したまま体が動かせない。
やがて、影の手から緑と黄色の光が浮かび上がった。
ケイ「開封の光！」
ユウヤ「圭人！」
ヒカル「裕翔！」
「「逃げろ！！」」
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hina(プロフ) - 霙（みぞれ）さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙（みぞれ）(プロフ) - 本当に好きすぎます…！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2019年12月7日 21時
