2 ページ41
眠り続ける侑李の側に付いていたコウタが窓の外を見つめ眉間にしわを寄せる。
涼介「コウタ？」
コウタ〈嫌な予感がする。涼介。あいつ等と合流してほしい〉
涼介「合流？合流って裕翔達？……まさか！魔人！？」
コウタ〈俺の取り越し苦労ならいいけど、さっきから胸騒ぎがするんだ〉
こういう時のコウタの勘は当たる。
それは今まで一緒に戦ってきて、幾度となく証明されている。
加えて、コウタは大精霊。
説得力がある。
コウタ〈この家にいる限り侑李なら大丈夫。俺もいる〉
侑李の側を離れるのは心配だったが裕翔達に危機が迫っているのであれば、行くしかない。
涼介「行ってくる」
椅子からスッと立ち上がるとコウタがゆっくりと頷いた。
影が地面を叩くと闇の気を纏った岩が空中に浮き、それを殴った。
岩はスピードを上げて相対しているユウヤを襲った。
ユウヤは避けるが岩を纏っている闇の気が体を傷付ける。
傷はとても小さいが、闇の気となればユウヤを苦しめるには充分だった。
ヒカル(ユウヤ1人で魔人の相手はキツいな。俺も攻撃に加われたら……)
裕翔と圭人を守る結界を張り、雄也の援護をしながら、心の中で舌打ちした。
一方、ヒカルの結界に守られている裕翔と圭人は何も出来ない自分に苛立っていた。
結界を解けば、ヒカルも攻撃に参加出来るがそうすれば2人が狙われる。
裕翔(結局、俺は何をしても荷物なんだよな)
圭人(どうして、何も出来ないんだろう)
2人は自分に絶望していた。
攻撃をしながら影は後ろにいる珠理に声を掛けた。
影「人間よ。このまま見てるだけでいいのか？見てのとおり1対4だ。俺はいずれやられるかもしれん」
どう見ても影の方が優勢に見える戦い。
だが心身共に疲れている珠理は判断できない。
珠理の中で動揺が走る。
影「アイツ等はそいつを消そうとしているぜ。そいつが死んでもいいのか？」
珠理「だ…だめ。育生を…死なせるなんて。まだ、育生に合う魂見つけてないのに…」
瞳を揺らしながらぶつぶつと呟いた。
影「くくくっ。魂ならあるじゃねぇか。ここに。4つ」
珠理「でも、合わなかったら」
影「そんな事はない。こいつらは全員霊力が高い」
珠理「霊力…高いの？」
影「ああ、そうだ」
珠理「そう…。霊力高いの…。だったら、あの人達の魂貰わなくちゃね」
今まで抱き締めていた育生を離して、ゆっくりと珠理は立ち上がる。
裕翔達を視界に捕らえるとゆらりと歩き出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hina(プロフ) - 霙（みぞれ）さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙（みぞれ）(プロフ) - 本当に好きすぎます…！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hina | 作成日時：2019年12月7日 21時
