第18章 1 ページ33
8人の心を表すかのように連日雨が続いていた。
リビングには裕翔、圭人、ユウヤ、ヒカルがお互い顔合わせでソファに座っている。
ダイキとケイは涼介の父親の部屋でただ、ソファとベッドにそれぞれが腰かけている。
涼介とコウタは侑李の部屋でほとんどを過ごしていた。
あの日、侑李の中から闇王の封印が解かれた。
その反動で侑李とコウタは眠りについた。
コウタは次の日には目を覚ましたが侑李は2日経った今もまだ、眠りから目覚めない。
涼介「俺、一番侑李の側にいたのにな…」
壁に持たれながら床に座り、目覚める様子のない侑李を見つめながら、何十回と心の内で後悔してきた事を初めて声に出して呟いた。
コウタ〈それを言うなら、侑李は俺の主人だ。なのに魔物を倒す事に気を取られた〉
ベッドの頭側にある備え付けの棚に座っている小人サイズのコウタがため息と共に洩らす。
涼介「あの時はコウタが魔物を倒さないと皆がやられてた」
コウタ〈涼介だって、魔人の闇の攻撃を受けたんだ。動けなくて当然〉
涼介「それはコウタも同じだろ」
涼介とコウタ、同時にため息を付く。
結局、出てくるのは後悔だけだった。
ダイキはベッドに寝転がりまっすぐと天井を眺めながら、先日の戦いを思い出していた。
ダイキ「とうとう、こんな日が来たな」
ケイ「うん。いつかはあの4人の誰かが狙われると思っていたけど」
2人掛けのソファの上で足を投げ出して寝転がっているケイが染々と呟く。
ダイキ「なあ…」
ケイ「ん……？」
ダイキ「海に行った時、魔物が黒い靄となって俺達を襲った時があったろ」
ケイ「あったね」
ダイキ「あの時、皆黒い靄に苦しめられたけど涼介だけは平気だった。この間の時もそう」
この間というのは魔物の影に捕らわれ、動きを封じられた時の事。
ダイキ「あれはやっぱりさ」
ケイ「……あれの影響。だと思う」
ダイキ「そっか。俺。思うんだ。封印を解いて眠りに付くだけなら、涼介もいっそ封印を解いてもらった方が辛い思いをしなくていいんじゃないかって」
ケイ「…………」
ケイの瞼が静かに閉じられ、音のない世界が2人を包み込む。
やがてー。
ケイ「家族と一緒に過ごせなくなるのはごめんだ」
目を閉じたままのケイがぼそりと呟く。
ダイキ「……うん。そうだな」
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hina(プロフ) - 霙（みぞれ）さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙（みぞれ）(プロフ) - 本当に好きすぎます…！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2019年12月7日 21時
