天然記念物（T.Y）

2 ページ2

.





「はーい」



「げっ、、、」



モニターに映っている彼の姿を
確認したうえで発言する。


「どちら様でしょうか」



『えーと、んー、こちら警察のものです。
お宅の家に不審物があるとの通報があり……』



「ん、いいから早く入って」



『聞いてきたのお前だろ』




ーーーーーーー

ガチャ




『いや〜今日も疲れた。』



「何しに来たの？」



『警戒パトロール？』






と、シンプルなデニムにシンプルなTシャツで
警察官気取りな彼の名は玉森 裕太



幼稚園から小中高、挙げ句大学まで一緒で、
誰よりも一緒にいる時間が長い。

馬鹿な私に比べ、祐太は見た目とは裏腹に
頭がいい(失礼)




しかし、高校受験のとき



『Aどこ受けんの？』


「私の学力だと頑張ってB高かな〜。
だからB高にした。祐太は？」



『奇遇だね、俺もB高』



「はっ？祐太が？なんで？もう志願書出したの？」


『いや、今決めた。今日親に言う。
アシタシガンショダス。』



「なんで途中から片言なのよ」



『オレ、オヤニイウ、シガンショダス。』



と意味不明なことを言い、
大学受験のときも同じようなやり取りで

同じ大学、同じ学部、学科に入り
イベントやら飲み会の多いという
鍋サークルに入ればいつの間にか
裕太も入っていて、


「なんでいんの？」


『いや〜奇遇だね。』


「私の守護霊かなんかですか。」


『前世からだよ。』


と、なにをするにも隣には裕太がいた。




.

3→←1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す