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No side
「いくら今は男とはいえ、こんな時間に散歩は頂けないなぁ」
「!近藤さん…」
「まぁ、散歩してる動物がゴリラなら問題ないか?」
がははと笑い隣に腰かけた近藤に、Aはくすりと笑む。
座った後何を言う訳でもなくただ空を見上げる横顔を見つめ、ぎゅ、と拳を握りしめた。
「…近藤さんはずるいです」
「がっはっは!Aちゃんにそれを言われるとはな!……言っただろう?アイツらに話せない事は俺が全部受け止めると」
「………」
「君の悪い癖だ」
そう言って近藤は、いつの日か土方と沖田にした時と同じようにAの頭の後ろへ手をやり引き寄せた。
大きな手で頭を撫でればビクッと強張る肩。
それを片腕で抱きとめ大丈夫だと言うように撫で続ける。
ぐ、と息を呑みしばらく沈黙が続くが、やがて隊服を控えめに掴んだ彼女は消え入りそうな声で呟いた。
______________怖い、と。
何に対してかは分からない。
彼女の過去は近藤のみならず誰も知らない。
…だが不思議と、初めて聞いた彼女の弱音の言葉が記憶を呼び覚ました。
いつも彼女が彼等をどういう瞳で見つめていたのか。
何でもない、ただ馬鹿をして笑い合うあの日常を、どんな表情で過ごしていたのか。
_________焦がれと怯えがせめぎ合い、そして…諦めたように静かに光を消す瞳。
「…Aちゃんに聞かせてやりたいなぁ」
「…?」
「君が居ない時のアイツらの会話」
Aが居ないからこそ起こる彼女の取り合いの喧嘩。
土方や沖田、銀時といった男勢だけじゃない。
週末Aを誘おうと思ってる、なんて言えばその日は私が映画に誘う予定だっただのご飯に行く予定だっただの、希には調教してもらう予定だっただの変わった人も居たが、大戦争状態だ。
それに…と記憶を呼び起こしていく近藤。
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かっぱの子(プロフ) - 皆さまこんにちは!お知らせしていた日替りの件ですが、キャラの募集の締め切りを11月末(金曜)まで伸ばしたいと思います!是非是非たくさんの方の投票お願い致しますー! (2018年11月28日 20時) (レス) id: f7e5f708ce (このIDを非表示/違反報告)
あさき - 高杉さんに3票です! (2018年11月28日 7時) (レス) id: bb36b65e09 (このIDを非表示/違反報告)
月閖 - 投票失礼します!高杉さんに1票、銀さんに1票、出来たらアレスの天秤の吉良ヒロトに1票。無理だったら桂さんでお願いします! (2018年11月17日 14時) (レス) id: 459605d5e8 (このIDを非表示/違反報告)
シャープ♯(プロフ) - 投票で、高杉晋助に2票、沖田総悟に1票でお願いします! (2018年11月17日 14時) (レス) id: b2ab8709a3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しみ(・∀・) (2018年10月19日 10時) (レス) id: 86c39b16fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年8月19日 20時