ここにいる【銀魂】第11章

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side貴方







違和感に気付いたのは、檻から抜け出してすぐの事だった。


お姫様抱っこされて恥ずかしがってた総子に9割ぐらいの気はいっちゃってたけど。


だって可愛かったんだもん。




なんて誰に対しての言い訳か分からないのは置いといて、今の状況を少し整理しよう。


現在地はツッキー達百華の人達の拠点。


扉のプレートには『映像編集室』と書いてあった。



彼女の声がしたから忍びこんだんだけど…







「そこはもっと....あれだ、ああいう曲の方がいいだろ」



「頭、さっきからあれやそれしか言ってませんが」



「お前達の人の心を察する能力を鍛えているんだ、気にするな」



「いや頭がウブなだけ…」



「しっ！それはここでは禁句だ‼」



「…うぅ"ん！…早く編集を続けろ。そいつは元々ドS、ツンデレ好きの連中には高く売れるだろう」



「(無理やり話題変えましたね頭…)」







たくさんある画面の中央に、一番大きなスクリーン。


そこに映るのは照れて頰が染まる総子。


あの時の映像だ。





それが…何ていうんだろう。


ゲーム画面？みたいな感じで彼の発した言葉が下に入力されてる。


そこから連想させられる事と言えば…








「あんのアマ…‼人の醜態どこに晒すつもりでさァ…‼」



「そ、総子ストップ！今出ちゃだめ…！」



「姫抱きぐらいで頰染まるたぁ随分青いんだな」



「っうるせェ！お前もやられてみやがれ‼」



「…ヘェ、いいのか？こいつにされンなら大歓迎だ」



「え、本当？」



「や、やっぱり駄目でィ‼」








止められた。


というか珍しい、総子がいじられてるの。



晋ちゃん凄い顔いきいきしてるし、意外と相性いいのかもしれない。




…………じゃなくて。



恐らくツッキー達が作っているのは恋愛ゲーム。


私の顔が曇っていることから多分男の人用の。




周りの画面を見るとここに来るまでの晋ちゃんや総子とのやりとり、そしてさっちゃんと銀子のやりとりらしきものもある。


あそこは…神亜？



白目向いてるけどどうしたんだろう…





助けに行きたいけど二人も置いていけないし、かと言って連れて行くのも二人の体力的にしんどいだろうから…



悩んでいるところにまた新たに部屋へ誰かが入ってきて、体を強張らせた。





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