Q.メンバーは恋愛対象ですか？

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目「A、康二と俺どっちが好き？」
成「いや…両方同じくらい…」
向「だーめ、選んでや」


いや無理がすぎるでしょ、逆に考えてみてよメンバーの中で誰が好きって聞かれたらなんて答えるのよ。1人をあげるなんて出来っこない。


目「俺たちのことこんな風に変えたのはAなんだよ」
向「ほんま罪な女の子やで、そんなとこも好きやけど」


デビューしたての1年前、彼らのこんな顔は知らなかった。念願のデビューを掴んだ喜びを全員でかみしめていたんだ。平等に、秀でるものはなく。

なのに、今は、こんなことになっている。どこで？なんで？なんて聞いても意味無いことばかりが頭に浮かぶんだ。


成「…みんなのこと、平等に好きなの」
成「ごめん、本当に、何とかしなきゃなのは分かってるんだけど」


ずっと一緒にやってきた6人も、途中からでもその6人と変わらないくらい信頼している3人も、分け隔てなく全員大好き。考えなきゃなのはわかっているんだけど、どうしても頭が追いつかない。


向「…ごめんな、そんな抱え込まんで」
目「Aはなんも悪くないんだから謝んな」


そうは言ってくれるけど…ここで反論しても仕事に響くので頷くけど、私が何も悪くないは違う気がするんだよな。


向「恋愛って難しいなぁ…」
成「…そうだね、難しい」
目「Aは恋愛したことある？」
成「そりゃあるよ、人間だもの」


付き合うとかはなかったけどね、さすがに26年も生きていれば好きになることくらいはある。2人は何も言わずに私の肩に頭を預けた。


目「その人ずるいわ」
向「なぁ、Aに好かれるなんて前世何したんやろ」
成「そんな大層な事じゃないよ」


さっきまでの賑やかさが嘘みたいに静か。そろそろ呼ばれそうだな、と思いながら2人を頭を撫でる。


成「ありがとね、2人とも」
向「何が？なんもしてへんよ」
成「ううん、誰にも言えないこと少し話せたから」
目「…これは俺たちだけの秘密だからね」


3人の秘密、とらしくないことを言うめめ。なんかちょっと可愛いね。

そろそろ呼ばれるかな、と思っているとさっきと同じようなノックが聞こえる。次はスタッフさんが顔を出して移動をお願いされる。


向「頑張るで〜」
成「この後リハあるしね」


この仕事のあとはライブリハだ。だからかなり体力を残しておかないと…でも手を抜くようなことはしない。どちらも大切な仕事だから。

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