うちのマネは女装男子でした５【男主】

148話 ページ3

Aside





『…まあ大丈夫、執事なら縁下がやってくれる』


縁下「誰がいつそんなこと言った」





顔だけは温厚な縁下が微笑みながら「おかえりなさいませ」とかいう方が絶対に絵になる。


だから俺はコックさんがいい。





「……わかった。悪いけど縁下、執事頼む」


縁下「いや、やらないって」


「うまく篠宮を引き込んで一緒にやってくれ」


『なんでだよ！！』





このクラスひどい！！！


俺の意思が尊重されない！！！





縁下「…わかった」


『折れんなよ！！！』


「とりあえず篠宮と縁下はホールで執事決定な」


『縁下も一緒にキッチンやればいいじゃん！！仲良く！！お互い蹴落とさず！！』





俺の叫びはみんなの拍手にかき消された。


このクラス団結力あるよな！無駄なとこで！！





『縁下はいいわけ！？』


縁下「お前がいるならまあ…」


『！…そ、そっか…お前やっぱ基本的に心広いいよな…』


縁下「全面的に任せられるし」


『前言撤回』





なんで縁下はこうも俺には塩対応なんだ！！！





(……いやいやいやいや……執事、って………)


縁下「…あ、そうだA」


『…今度は何だよ』


縁下「今年の文化祭のアレ。…お前が出ろよ？」





ひそりと耳打ちしてきた縁下




……文化祭の“アレ”




烏野高校の文化祭の恒例イベントで、


どんな出し物よりも盛り上がるアレ。


もはや文化祭の目玉イベントといっても過言ではないアレ。





『………ちなみに拒否権は…』


縁下「花香にあると思ってんの？」


『ナイ、デス……』





ここで女装して部員を騙してたこと引っ張ってくるなんて……


…いや気づかなかったお前も悪いぞ！女装だぞ女装！！普通わかるだろ！！


ああー…他クラス、他学年のみならず他学校も来る文化祭なのに……




既に文化祭が憂鬱だ。

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