ウンディーネの泪

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暫く沈黙が続いたが、それを破ったのは

やはりお父様だった。

父「…すまない、本当に」

YG父「どう…なさるおつもりですか…」

父「いずれ私も死に絶える。私には息子が居ない…
だからAを婚約させたのだ。ナムジュン…

頭の良いお前ならばきっと、
この国を守れると思ったからだ…だから…ミア」

MA「え…」

父「すまない…っ」

何度も謝りながら、涙を浮かべたお父様

ナムと私は婚約している。姉である私が継ぐのは

当然と言えば当然となのだろう…

でも、それでも私の大切な妹なのだ。

誰もが目を伏せていた…その時

MA「…ゃ…んで…」

HS「ミア様？」

MA「嫌よ！！絶対に嫌！どうして私なのっ？
姉と言ってもAと私だって同い年じゃない！

それにっ…私の方がずっと前からっ
Aよりもずっとナムジュンが好きだった！！」

NJ「え？」

父「ミア…！？」

突然走り出したミアは、飾りとして置いていた

短剣を取り自分の首に押し当てた。

MA「ナムジュンがAと結婚するなんて…
それを近くで見ているなんて私には耐えられない…

私が欲しいものはいつもAが先！

どうせ人間の国へ連れて行かれるくらいなら
いっそ死んでしまった方がマシ。っ…！」

強く押し当てたのか首から少し流れた血を見ても

不思議と私の頭は冷静で、何よりも

またか…。そう思う方が早かった。

父「何をしているっ、ミア！やめないか！」

NJ父「ミア様！おやめ下さい！」


私とあなたは同い年よ、ミア…皮肉にも

まさかあなたにそれを言われるなんて…ね。

私が先に掴んでも、最後はいつだって

ミアが持っていたじゃない…

もう、この場は収拾がつかなくなってきて

私の運命は昔から決まっていたのかもしれないと

そんな風にさえ感じていた。


さっきからユンギだけは、こちらをジッと見ていて

どこまでも叶わない人だと思う。

ゆっくりと息を吐き出す。


YG「おい、何考えてる」


そう、今回もまた…私が諦めたら良いだけ。


「…ならば私が行きましょう」

YG「っ！何言ってんだよ！！！」

NJ「Aっ？なにをっ」

HS「え！？」

「ミアが死んでもこの国が守られる訳では無く
誰も助かりはしない…私とミアは姉と妹でも

年は変わらないのです。ならば、
私の場にミアが居ても同じこと…」

父「A…」

「私がガルズ帝国へ行きます。
必ずどちらか行かねばならないのです」


これでいい…いいでしょう？

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