ウンディーネの泪

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NJ「Aと婚約してから1年も経ってないけど
あの方達が、君に対して少し厳しい事も知ってる、

もっと頼ってくれてもいいんだよ。
Aが無理をして傷つくのは嫌なんだ…」

「…ナム」

NJ「もっと自分を大事に思ってあげて欲しい
僕の大事な人だから。A、君が好きだよ」

あぁ…なんて温かい目なんだろう

「私も、好きよ…ナム」

月明かりに照らされゆっくりと重なった２つの影

扉の小さな隙間から、燃え上がる感情が

そんな2人を見て拳を震わせていた。






日々は平穏を取り戻したと思っていた。

川を作って30日程経った時、事態は急変する。

城が突然騒がしくなり、各方から大きな声と

兵士達が武器を手に外へ駆け出していく。

「なにが起きたのっ？」

聞いても、私は城の中に居るように言われ

情報が入ってこないし、ユンギも見当たらない。

そうだっ…！城の階段をひたすら駆け上がり

屋上へ出た時、目にした光景は

川に大きな柱を掛け小さな灯を揺らしながら

城へと向かって来ている…なにか。

でも、すぐにそれは人間なんだと気づいた。

森に火を放たれたら、この国は死んでしまう！

街から聞こえてくる悲鳴。

「やめて…お願い、やめて」

バタバタと後ろから聞こえる足音

MA「Aッ！」

「ミア…ッ」

私の腕を掴んで震えているミア

どんどんと近づいてくる赤色は、

あっという間に城の周りを囲んでしまった。

MA「あ…私達どうなるの？」

問いかけに答えられないくらい

私も頭が追い付かなくて心臓がドクドクと鳴る。

とにかく、隠れなきゃ。

「ミア！行くわよ、ここに居ては見つかってしまう
どこかに隠れなきゃ！」

ミアの腕を引いて扉を出ようとした時

『居たぞ！こいつらだ！連れてけ！』

MA「ひぃっ、嫌！触らないでっ離して！」

「やめてっ、離して！ミア！！」

屋上へ上がって来た人間に見つかってしまった。

『おい！あんま動くと怪我するぞ』

首元に冷やっとする感覚

抵抗も虚しく、私達は捕らえられ城の外へ連れ出された。

「お父様っお母様！…ユンギまで」

そこには縄で縛られたみんなの姿。

YG「っ！おい！その手を離せっ、
気安くそいつらに触るんじゃねぇ！！ っう"」

『大人しくしてろっつってんだろ！』

お腹を蹴られて倒れ込んだユンギ

「やめて！乱暴にしないで…」


コツコツと蹄の音を立てて目の間に降り立った人物

『やぁ、エデンのみなさん』

声色も表情も穏やかなのに、その瞳は冷たい

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