ウンディーネの泪

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時間的に誰も来ないから良かったものの

内心ヒヤヒヤしている。

JN「…随分と高価なものが多いね」

「あ、それは」

JN「僕のお給料何年分だろう〜すごいな」

「っ…」

JN「でも安心したよ、Aちゃんがどこに住んでるか
元気にしてるか知れて…会えなくなって心配してた。

それに、いつもどこに帰ってるのか気になってたし！
少しでもAちゃんのことを知れて嬉しいよ」

「…そうよね、私何も話してない」

JN「こらこら、そんな顔しないの。
何者でも構わないって言ったのは僕だから

言えない事情があるのは知ってるし
無理して話す必要はないよ」

彼の温かい手が頬に触れ、自分の手を重ねた。

JN「ふふ、会いたかったよ」

「私も会いたかった…私の話、聞いてくれる？」





JN「えっと、まって。じゃあ僕が小さい頃
祖母に聞いた幻の国が実際に存在して

Aちゃんはその国の生まれで、寿命が1000年…？
確かに珍しい瞳と髪色だなぁとは思ってたけど…」

「ジンも見たでしょう？私の力」

JN「っ！…それで連れられて今ここに居るんだね」

「やっぱり、普通の人間じゃないし
このまま歳を取らないなんて気味悪いわよね」

JN「そんなこと思うわけないでしょ
何回同じこと言わせるの？僕はAちゃんが好きだよ」

「〜っ、」

JN「そうやってすぐ真っ赤になる所も全部ね」

「は、恥ずかしいからもうやめて」

JN「ふふ、それで。今はテヒョン様の元で
生活をしてるってことなんだね

これ、全部テヒョン様から貰ったの？」

「ええ、そうなの」

JN「なるほど…ね」

「ジン…？」

JN「ん？いや、僕もこんな風に
何かあげられたらいいのにな〜と思ってね」

少し寂しそうに眉を下げて笑うから

彼がしてくれたように私も頬に手を伸ばす。

JN「Aちゃん？」

「私だって、貴方だから好きになったのよ…ジン」

JN「…ありがとう」

「…ねぇ」

JN「ん？」

「そろそろ手離してくれるかしら…」

JN「えー？」

さっきからずっと彼の頬に当てられたまま

私の目をじっと見て甲を親指で摩ってくるのだ。

妙な気持ちになって目を合わせられなくなる…！


JN「ふふ、僕より長く生きてるはずなのに
初なんだから…可愛くて仕方ないよね

名残惜しいけど実は買い出し頼まれてる途中でね
そろそろ行かないと！また会いに来るよ」

首にそっと手が回ると一瞬だけ触れた唇

言う事成す事、まるで昔読んだ本に出てくる

おとぎ話の王子様のようで…また赤面するのだった

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