ウンディーネの泪

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太陽が街を照らしている間は

部屋の中で本を読んだり、編み物をしたり

テヒョンがくれた紙に日記を記したりしていた。

人間の本はいろんな種類の話があって中々面白い。

それでも、たまに外から聞こえる楽しそうな音に

窓ガラスを覗き込んでみたり…

少し遠くにテヒョンとジミンの姿が見える。

私と居る時は見せない真剣な顔つきをしていた

「あんな顔も出来るのね…」

ふと目が合うと、途端にブンブンと手を振って

こちらに向かってきたテヒョン。

来るのは分かっているのに、わざわざ2回ノックして

入口の扉を開けるから、少し可笑しくて笑える。

TH「おはようA！」

JM「もうっ、テヒョン様！どうせ昼に来るんだから
先にこの仕事済ませて下さいよっ」

「おはようテヒョン、ジミン。仕事中だったの？」

TH「まぁね！でも重要案件じゃないよ」

JM「民の声を聞くのも重要な仕事ですが？！」

TH「もう〜朝からそんなカリカリしないの」

JM「誰のせいだとっ！」

「二人とも少し休憩して行ったら…？」

TH「そうする〜、ね？ジミン」

大きな溜息をついて、私をひと睨みしたジミンは

仕方なく椅子に腰掛けて頬杖をついた。


TH「ふぅ〜！落ち着く〜っ、やっぱりAが
淹れてくれる紅茶が1番美味しく感じるっ」

「ありがとう」

TH「へへっ、最近困ってる事とか
何か欲しいものとかある？

あったら言って、用意させるから
何でもいいよ！！」

JM「ちょ、何でもなんて無理ですよ！」

「大丈夫、特に…あ」

TH「ん？」

「料理本…が見てみたい」

TH「料理本？A、料理できるの？」

「いや、人間の料理、種類も多いから
いろいろ調べてみたくて…」

TH「なるほどっ、全然いいよ！
書庫から持ってきてあげるね、ジミン？宜しくね」

JM「はぁ…」

TH「夕飯の時に持ってくるね！
それにしても、髪伸びたね。A」

「え？あぁ…」

長いこと髪を切ってないせいで、腰まで伸びた髪

少しだけ鬱陶しく感じているのも確かだ。

JM「切りたいなら、女官に頼むといい」

TH「でも綺麗なのに勿体ない気もするなぁ」

「短刀を貸してもらえば、自分で切れるけど」

TH「えぇ！？ダメっ危ないじゃん！
あ、そう言えばジミン髪切れるよね？」

JM「は…い？」

TH「昔、俺の髪切ってくれてたじゃん！
そうだ、ジミンが切ってあげてよ！」

JM「え、いや、彼女も僕より女官の方が」

TH「出来るよね？ジミン」

JM「…はぁ、なんで」

また睨まれた…

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