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JM「本来ならあんたが外に出るなんて、以ての外。
それをテヒョン様がここまでしてくれたんだ。

その思いを踏みにじったりしたら…
俺はあんたを唯では済まさないから。」

「…」

鋭く冷たい目が私を見据える。

「あなたは…テヒョンをとても大切に思ってるのね」

JM「っ!…当たり前だ」

そう、まるでユンギを見ているようだった。

彼もまたユンギ同様、いつもそばで

テヒョンを守り続けている…

それが当たり前だと言いながら。

「ちゃんと言いつけは守ります。
逃げたりなんてしないわ…それに

逃げたらどうなるか、分かっているから。
あの条約が結ばれた以上、私はここから出られない」

JM「…分かってれば良い。じゃ、僕は行くから」


1人になって、そっと噴水へ近づく。

水が跳ねる音と土の香り、草木は揺れて

こうやって外の空気を吸えるのは、いつ以来か…

そっと水に手を入れて遊ばせてみる。

ガラスの部屋で4年、それから新しい部屋で6ヶ月

きっとそのくらいだ。

淵に座って月を見上げた。

遠く離れたエデンも同じ月が昇っている

そう思えば、少しは寂しさも薄れたような気がした





TH「おはようセレナ!朝食の時間だよっ
早く食べよう?座って待ってるね」

以前よりも笑顔になったテヒョンは

変わらずやってきては、食事を共にする。

TH「んーっ美味しいね、あ、セレナ
昨日は久々に外に出てみてどうだった?」

「…うん」

昨夜のことを思い出して自然と口角が上がった。

TH「ひひっ、そっか、楽しめたなら何より!
池の方は行った?蓮の花が植えてあるんだ

夏になると綺麗に咲くんだよ
まだだけど、良かったら行ってみるといいよ!」

「うん」

TH「あー、あとは〜…」

短い返事にも嬉しそうに反応するテヒョン。

ただ純粋な気持ちでぶつかって来ている彼に

なんだか黙っているのが失礼に思えた。

TH「そうっ!それでジミンがさ!っわ」

腕に当たったティーカップ。

まだ湯気が出ているそれはこのままだと

テヒョンの脚に降り掛かってしまう。

「っだめ!」

言葉に願いを込め手を伸ばした

TH「え…え?」

「あ…」

ゴトっと音がして落ちたカップと

テヒョンの膝の上で浮かんでいる紅茶。

TH「え?これ今セレナがやったの?す、すごい
中の紅茶だけ浮いてる…え?ど、どういうこと?」

「…私のこと、どこまで知ってるの?」

別の容器に浮いてる紅茶を移して、

少しだけ彼と話をしよう。

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リウ(プロフ) - 麻央さん» 初めまして(^ ^)お立ち寄りいただきありがとうございます。引き続きお楽しみいただけるよう頑張ります(o^^o) (2020年6月10日 11時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)
リウ(プロフ) - ゆなさん» 初めまして(^^)たくさん読み返していただき嬉しいです。ありがとうございます。続編も出したのでそちらもぜひ宜しくお願いします(o^^o) (2020年6月10日 11時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)
麻央(プロフ) - リウさま、初めまして。作品拝見しました。綺麗なタイトルに惹かれ、読み込んでいくうちに、物語の奥行きに圧倒されました。とってもあたたかく、胸が焦がれるような作品ですね。続きを楽しみにさせて頂きます^ ^ (2020年5月31日 21時) (レス) id: 9d4977984c (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - はじめまして!!このお話好きすぎてもう何回も読み返しています!続編楽しみに待ってます! (2020年4月29日 19時) (レス) id: 7b504efb24 (このIDを非表示/違反報告)
リウ(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます(^^)楽しんで頂けているようで、私も嬉しく思います。引き続き頑張りますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね。宜しくお願い致します(^^) (2020年2月21日 2時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リウ | 作成日時:2019年5月28日 6時

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