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食事の途中ボーッとしているテヒョンを

不思議に思ったA。

考える事なく、口が先に出ていた

「テヒョン…?」

その声にハッとして我に返り、Aを見つめた。

そして自身も我に返り口に手を当てる

TH「今、俺の名前を呼んでくれたの…?」

黙って見つめ合うが、また言葉を発さなくなった

Aに眉を下げると小さく笑った。

TH「いいよ、セレナの速度で。俺は待つよ。
ちゃんと心を開いてくれるのを」

その後、珍しく静かに食事が終わり

いつものように手を振って部屋を出ていったテヒョン

時折見せる、彼の寂しそうな顔はなんなのか。

少しだけ気になっていた。

人間の国に来て、テヒョンが連れてきてくれた

この部屋のおかげである程度は慣れて来て

分かったことがいくつかある。


ジミンは、どうやら私とテヒョンをなるべく

近づけさせたくないようだ。

いつも私に疑いの目を向け警戒してるのが分かる。

力を使うと思っているのだろうか…

この力は守る為にあるもので、

人を傷つけることは出来ないのだけれど…。


そしてテヒョンは、毎食ここに来て

一緒に食事を取るのだが、さっきのように

時折ボーッとして何かを考えては、

私の顔を見て悲しんでいたり、悩んでいたり、

それを隠すように笑っていたりする。

なんだか妙にそれが落ち着かなかった。


窓の外を見ていると、遥か先の山の方で

不自然に一瞬だけ森が吹き荒れた気がした。

「…見間違い?」

この高い場所にある建物からは

街の風景や、反対にある自然の風景まで見渡せる

お祖母様は人間は欲深いといっていたけれど、

どうやら私もここに来てから少しだけ欲張りに

なってしまったようだ。

この部屋から出れないこと以外は

不自由なく暮らしているというのに、

私はまだ自由になりたいと望んでいるのだから。

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リウ(プロフ) - 麻央さん» 初めまして(^ ^)お立ち寄りいただきありがとうございます。引き続きお楽しみいただけるよう頑張ります(o^^o) (2020年6月10日 11時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)
リウ(プロフ) - ゆなさん» 初めまして(^^)たくさん読み返していただき嬉しいです。ありがとうございます。続編も出したのでそちらもぜひ宜しくお願いします(o^^o) (2020年6月10日 11時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)
麻央(プロフ) - リウさま、初めまして。作品拝見しました。綺麗なタイトルに惹かれ、読み込んでいくうちに、物語の奥行きに圧倒されました。とってもあたたかく、胸が焦がれるような作品ですね。続きを楽しみにさせて頂きます^ ^ (2020年5月31日 21時) (レス) id: 9d4977984c (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - はじめまして!!このお話好きすぎてもう何回も読み返しています!続編楽しみに待ってます! (2020年4月29日 19時) (レス) id: 7b504efb24 (このIDを非表示/違反報告)
リウ(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます(^^)楽しんで頂けているようで、私も嬉しく思います。引き続き頑張りますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね。宜しくお願い致します(^^) (2020年2月21日 2時) (レス) id: e661a1f981 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リウ | 作成日時:2019年5月28日 6時

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