ウンディーネの泪

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目の前には大きなお城

大人数の兵士達が、そこら中に立っている。

JM「キョロキョロしてると逸れる、
しっかり着いて来な」

言われるがまま城の中を随分歩いて行くと、

明らかにその場所だけ、違う空気が流れていた。

JM「あんたは黙ってればいいから…
失礼致します！ただ今帰還致しました、国王様」

重そうな扉が開き、煌びやかな装飾を施した部屋

その先の大きな椅子に座っている白髭の男。

彼がガルズ帝国の国王…

王「よく帰った。…その後ろに立っているのは？」

JM「エデンより連れて参りました、
あの国の娘にございます。」

王「おぉ、長寿の血か！よく連れて帰った！
やはり顔は幼いのだな、近くでよく見せろ」

JM「はっ、来い」

腕を掴まれ、男の前へ突き出される。

王「おぉ！これ程までとは、顔は勿論のこと
手脚の先まで美しいとは…それにこの瞳」

「っ…！」

顔を掴まれて思わず声が出そうになる。

震える体に力を入れてなんとか立っていられた。

王「気に入ったぞ！ジミン、よくやった。
褒美を与えてやろう、好きなものを申せ」

JM「お褒めに預かり光栄にございます。では…
私を再びテヒョン様の護衛に就かせて下さい」

王「…それが褒美と言うのか」

JM「…」

より深く頭を下げたジミン

王「まぁ、あのじゃじゃ馬をどうにか出来るのは
お前しか居らんのは確かだ。…良かろう」

JM「っ有難き幸せ」

王「この娘は支度を整えたら、あの部屋へ」

JM「はっ、あんたも頭を下げろ」

そう言われてお辞儀をすると、

再びジミンに連れられて別の部屋に通される。

そこには複数の女性が待っていて

JM「廊下にいる。終わったら教えろ」

女性に告げると、部屋を出て行ってしまった。

『では、失礼致します。』

突然私の着ていた服に手を掛け全て脱がしていく

「っな、ちょっと、なにをっ」

『さぁ、こちらへ』

あっという間に脱がされ、湯が張ってある

小さな場所へ入れられると、身体を綺麗に流された

『これで完成でございます…
ジミン様を呼んで参りますのでお待ち下さい』

目の前にある鏡に映った私は

左肩で止められた淡い水色のドレスを着て、

まとめられた髪には石のついた花飾りまで…

これから何をされるのか想像もつかなかった。

JM「へー、やっぱ元が良いと映えるね
さ、行くよ。」

城を歩いていると、すれ違う人間達が

こちらを見てヒソヒソと何かを話をする。

とても居心地が悪くて下を向いた。

JM「着いた、入って」

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