君をさがしてた。～pastel days～ (ページ13)

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-ver.aqua marine- 13 ページ13

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海の家まで来ると、昼時だからだろうか人がたくさん集まっていて隆二は少しまずったなと思った。

隆二「…A、何食う？早いとこ買って行こう」

「何にしよう…」

隆二「迷うな迷うな笑」

メニューを見上げながらどれにしようかと迷うAを少しだけ急かす。すると、

「…焼きそばととうもろこしとイカ焼き、あとスイカ」

隆二「全部食うの…？」

「全部私が食べます」

隆二「あ、お前凄いね」

お腹出ちゃうから水着のときはあんま食べなーい。みたいな思考回路はAには存在しないらしい。

隆二「ーーーと、あとフランクフルトも」

直己に頼まれたものも一緒に注文して、しばらく店員の慌ただしい動向を見守った。

隆二「…あんま遠く行くなよ？」

物珍しそうに海の家の中を見て回るAに声をかける。
こいつ意外に落ち着きないなと思いながらも、流石にこの海の家の中では逸れようないだろうとしばらく自由にさせることにした。

剛典「あ、隆二さーん」

直人「なんだ隆二もこっち来てたの？」

聞き知った声に反応して横を向くと、そこには綿あめを持った直人剛典、そして両手に女の子を侍らせたELLY。

隆二「え、ELLYなにしてんの」

ELLY「ナンパしちゃったぁ」

隆二「ははっ流石！」

スタイルの良いギャルの登場に若干テンションの上がる隆二。そこはやはり男である。

「きゃー！ボーカルの今市隆二さん？！」

「本物だあっ！」

自分を見てギャーギャー騒ぐ女の子2人に悪い気はしないが、いかんせん場所が悪い。完全に周りの注目の的になっていた。

隆二「(やばいな…)おーいAこっちこい、…ってアレ A？」

Aが居るはずと思っていたところに彼女の姿がない。
一瞬焦った隆二が視線を巡らすと、海の家の入り口付近で

「ねー、顔見せてよ～」

「絶対可愛いじゃん！どこから来たの？！」

「……」

ELLY「え、あれA？」

剛典「めっちゃ絡まれてんじゃん」

直人「あーあ、A可愛いの隠しきれないからなぁ～」

剛典「どうゆうことっすか笑」

隆二「何やってんだよもー…」

フードの両端をグッと掴んで俯き男たちの執拗な絡みに耐えているA。
ちょっと目を離したらこれだもんなー…と呆れつつもこのまま放っておいたら本当に連れ去られかねない。

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